トヨタ・クレシーダ
トヨタ自動車のセダン型およびステーションワゴン型乗用車
クレシーダ(Cressida、英発音"クレシダ" )は、トヨタ自動車で生産されていたセダンタイプまたはワゴンタイプの中型乗用車(Dセグメント)。マークII・クレスタの海外仕様車にあたる。
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/6/69/1978-Toyota-Cressida-MX32.jpeg/200px-1978-Toyota-Cressida-MX32.jpeg)
概要
編集初代 RX/MX30系(1976年 - 1980年)
編集2代目 X60系(1981年 - 1984年)
編集2ドアハードトップが消滅し、セダンとワゴンのみとなった。また、東南アジア・オセアニア向けについては、同時期に販売されたチェイサーのフロントマスクを流用していた。エンジンは5M-E/5M-GE型 2.8Lを搭載。
3代目 X70系(1985年 - 1988年)
編集トヨタ・クレシーダ(3代目) YX7#/RX7#/GX7#/MX7#/LX7#型 | |
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MX73クレシーダ・セダン 北米仕様 | |
MX73クレシーダ・セダン オーストラリア仕様 | |
1985 MX73クレシーダ内装(北米仕様) | |
概要 | |
製造国 |
日本 トヨタ自動車 元町工場 南アフリカ共和国 TSAM ジンバブエ WMI オーストラリア AMI |
販売期間 |
1985–1988 (南アフリカ向け、一般諸国向け-1993年) |
ボディ | |
乗車定員 | 5名 |
ボディタイプ |
4ドアセダン 4ドアハードトップ 5ドアステーションワゴン |
駆動方式 | フロントエンジンリアドライブ : FR |
パワートレイン | |
エンジン |
2Y:1,800cc (YX70) 21R:2,000cc (RX70) 2L:2,400cc (LX70) 1G-E:2,000cc (GX71) 1G-G:2,000cc (GX71) 5M-E:2,800cc (MX72) 5M-GE:2,800cc (MX73/MX72) 22R:2,400cc (RX72) 3Y:2,000cc (YX72) 7M-GE:3,000cc (MX75) |
変速機 |
5速マニュアルトランスミッション 4速オートマチックトランスミッション |
前 |
前:マクファーソン・ストラット式 後:セミトレーリングアーム式(セダン)/4リンク(ワゴン) |
後 |
前:マクファーソン・ストラット式 後:セミトレーリングアーム式(セダン)/4リンク(ワゴン) |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,654mm |
全長 |
4,775mm (1985–1986) 4,770mm (1987-1988) |
全幅 | 1,689mm |
全高 |
1,372mm (1985–1986) 1,374mm (1987-1988) |
車両重量 | 1,458kg |
ボディパネルは日本向けマークIIセダンをベースとし、クレスタのフロント周りのパネルを流用していた。歴代のクレシーダの中で最も販売台数が多いモデルでもあった。
●北米仕様︵セダン・ワゴン︶
●85年モデル: 4door-luxury Sedan ,5door-luxury wagonの2グレード 2.8リッターの5M-GEUが全モデルに搭載され、5速マニュアルトランスミッションもしくは4速オートマチックトランスミッションの設定から選択できた。5速マニュアルトランスミッションはW58、オートマチックトランスミッションはA43DE。
日本仕様にはないミラーヒーター、本革シート︵セダン︶やルーフラック︵ワゴン︶など独自の装備が設定される。
アメリカとカナダで5マイルバンパーや側面の灯火類など共通の項目が多いが、アメリカ仕様ではマイルを基準としたスピードメータ、オートマチックシートベルトを装備、カナダ仕様ではキロメーターを基準としたメータ、3点式のシートベルト、ヘッドライトウォッシャーが標準装備され各国の法規に合わせ若干仕様が異なっている。
※アメリカではスポーツパッケージを選択することでヘッドライトウォッシャーの選択が可能。
●86年モデル‥ サードストップランプ、セキュリティ機能が追加される。ワゴンではサードストップランプの設定が追加されたことによりリアのワイパーワーム部分の長さを変更。
●87年モデル‥ エクステリアではグリルやヘッドライト、テールランプなどの意匠が変更される。インテリアについてもエアコンの操作パネルやサテライトスイッチなどが変更された。
4速オートマチックトランスミッションがA43DEからA340Eに変更。
メーカーオプションで選択可能なスーパーモニター︵日本仕様ではスーパーモニタリングディスプレイ︶は86年モデルまで搭載されていた誕生日の日に曲が流れたりといったメロディ機能などは簡略化され87年モデルでは廃止。
※スーパーモニタリングディスプレイは時計、カレンダー、平均速度、燃料消費量、エンジンオイル交換時期などを知ることが出来る装置。
●88年モデル‥ ワゴン廃止。セダンのみの設定となる。トランスミッションも4速ATのみの設定となった。
●欧州仕様 2.8i︵セダン・ワゴン︶GL、GLX、GLI︵セダン︶/KOMBI GL︵ワゴン︶の5グレード。エンジンは5M-GEU、5M-E︵スイスのみ︶、1G-GEU、2L-Tが搭載される。
欧州の法規に合わせサイドウィンカー、ワゴンのリアシートに3点式シートベルト、バックフォグ︵KOMBIはバックドア埋め込み︶、ヘッドライトウォッシャーが装着される。
なお、欧州モデルのヘッドライトウォッシャーは北米仕様とは違い日本国内のチェイサー同様にノズル部分はバンパーに取り付けられたものとなっている。
●オーストラリア仕様︵セダン︶
●前期型 GLX-iのみの1グレード。セダンのみの設定。エンジンは5M-E。 トランスミッションは4速ATの設定のみ。
●後期型 グリルやテールランプなどの意匠が変更される。GL、GLX-iの2グレード。搭載されるエンジンが5M-GEUに変更される。
●中東仕様︵セダン・ハードトップ・ワゴン︶GL、GLX、XL、GRANDE、GT、GTXの6グレード。エンジンは1G-E、21R、22R、5M-Eである。
意匠としての特徴は北米と同様の5マイルバンパー、ボンネットマスコットが全モデルに搭載される。
ハードトップにはGTX2.8と書かれたサイドストライプ、セダン・ワゴンの初期モデルは日本国内のクレスタに採用された四灯式ヘッドライトが搭載されるが、85年以降は他の地域同様に2灯式ヘッドライトに改められる。
日本国内でもマークIIワゴン (GX70G) にクレスタ (GX71) の角型四灯式のフロントマスクを流用するといったカスタムが存在しているが、中東向けについては規格ヘッドライトの部品入手のしやすさから、実はこのカスタムと同様の組み合わせをメーカーで設定し販売されていた。
●南アフリカ仕様︵セダン・ワゴン︶
●85年-88年モデル 現地生産だったこともあり、独自のバリエーションが設定されている。
2.8iツインカム、2.8RSi、2.4GLE、2.4GL、2.4GL WAGON、GLi-6、1.8LSの7グレード。エンジンは5M-GEU、22R、1G-E、2Y。 2.8iツインカムでは本革シート、2.8RSiではボディ同色のシートベルトが組み合わされる。
●88-93年モデル 他の地域ではX80型にモデルチェンジされるが継続販売される。
3.0i、3.0GLS、GLi-6、2.4GL、2.4GLE、2.0GS、2.0GSEの7グレード。2.4GL、2.4GLEにはセダンとワゴンの設定がある。&br;エンジンは7M-GE、1G-FE、22R、3Y。 A70スープラ、Z20ソアラなどに搭載された7M-GE搭載の車両︵型式‥MX75︶は南アフリカのみの設定であり、他の地域では存在しない。
●一般輸出仕様︵セダン・ワゴン︶GL、GLX-i、GLX、XLの4グレード。
エンジンは仕向け地によるが、5M-GEU、5M-E、22R、21R、1G-E、2L。ワゴンはXLのみの設定。
短いバンパーや、横長タイプのナンバーに対応させたセンターガーニッシュが省略されたリア周りなど、全体的には欧州や豪州の仕様に近い外観であるが、サイドウィンカーなどが省略される。
3タイプのボディのうち4ドアセダンは仕向け地にもよるが唯一サンルーフの設定が存在した。
4代目 X80系(1989年 - 1992年)
編集7M-GE 3.0Lエンジンを搭載した。ワゴン・ハードトップが消滅し、セダンのみとなった。このモデルを最後にクレシーダは廃止され、アバロンが間接的な後継となった。
販売台数
編集モデルイヤー | 北米 販売台数 |
---|---|
1977 | 2,526[3] |
1978 | 12,484 |
1979 | 11,910 |
1980 | 11,627 |
1981 | 29,583 |
1982 | 37,448 |
1983 | 39,755 |
1984 | 34,456 |
1985 | 45,286 |
1986 | 42,180 |
1987 | 21,968 |
1988 | 14,035 |
1989 | 23,785 |
1990 | 12,710 |
1991 | 9,415 |
1992 | 3,528 |
1993 | 322 |
1994 | 5 |
1995 | 2 |
Total | 318,596 |
脚注
編集
(一)^ 著者 山崎敏夫。経営のグローバル化の基本的特徴と意義︵Ⅰ︶―日本の製造業を中心として
(二)^ “トヨタ自動車75年史 資料で見る75年の歩み”. 2013年9月7日閲覧。
(三)^ “ToyotaReference.com”. 2013年1月28日閲覧。