トリスタン・ミュライユ
トリスタン・ミュライユ(Tristan Murail, 1947年3月11日 - )は、フランス、ル・アーヴル生まれの現代音楽の作曲家。
トリスタン・ミュライユ | |
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生誕 |
1947年3月11日![]() |
ジャンル | 現代音楽 |
概要
編集来歴
編集研修期間
編集第1期
編集1973年、パリに戻ったミュライユは、ミカエル・レヴィナス、ユーグ・デュフール、ジェラール・グリゼー、ロジェ・テシエらと共に演奏団体アンサンブル・イティネレールを組織。この組織は、彼らの楽器書法の実験の場として、また、リアルタイム音響合成およびコンピュータを用いた音楽制作のための貴重な実験の場となった。この頃書かれた『大陸移動説 La Dérive des continents』(1973) 、『マゼラン雲 Les Nuages de Magellan』(1973) は、分節や進展を伴わず、ひたすら絶えることのない音響の怒濤を特徴とした、第一期の作風である。それに続く『砂 Sables』(1974-1975) および『記憶/侵食 Mémoire/Erosion』 (1975-1976) においては、次の作風への段階的移行が見られる。
第2期
編集第3期
編集演奏活動
編集一時期は鍵盤楽器奏者としても活躍し、特にオンド・マルトノの演奏では録音も出している。有名な盤ではサイモン・ラトル指揮バーミンガム市交響楽団ならびにエサ=ペッカ・サロネン指揮フィルハーモニア管弦楽団によるメシアンの『トゥランガリーラ交響曲』の録音にオンド・マルトノ奏者で加わっている。また関連して、オンド・マルトノのための作品も多く作曲しており、2台のオンド・マルトノのための『マッハ2.5 Mach 2,5』(1971-75年)、オーケストラとの協奏曲『空間の流れ Les Courants de l'espace』(1979年)などがオンド・マルトノ奏者のレパートリーとなっている。
主要作品
編集- 大陸移動 La Dérive des continents ヴィオラと弦楽合奏のための (1973) 、
- マゼラン雲 Les Nuages de Magellan 2台のオンド・マルトノ、エレクトリックギター、パーカッションのための (1973)
- 砂 Sables オーケストラのための (1974-1975)
- 記憶/侵食 Mémoire/Erosion ホルンと9人の器楽奏者のための (1975-1976)
- 忘却の領土 Territoires de l'oubli ピアノのための(1977)
- ゴンドワナ Gondowana オーケストラのための (1980)
- 冬の断章 Winter Fragments (2000)
受賞
編集- メディチ荘滞在 (1971)
- グランプリ・デュ・ディスク (1990)
- 共和国大統領賞 シャルル・クロ (1992)
家族構成
編集- 父: ジェラール・ミュライユ (詩人)
- 母: マリー=テレーズ・バロワ (ジャーナリスト)
- 兄: ルイ・ミュライユ (著作家)
- 妹: エルヴィール・ミュライユ (著作家)
- 妹: マリー=オード・ミュライユ (児童文学作家)
備考
編集ミュライユ本人はスペクトル楽派と呼ばれることを忌み嫌い、「作品を聴いている間に耳で思い出せるオブジェ」を作曲思想の源泉とし、「ピエール・シェフェールよりもピンク・フロイドからアイデアを得ることが多かった」とのことである。
関連項目
編集外部リンク
編集- 公式サイト
- アンリ・ルモアンヌ社
- ミュライユ講義抜粋 Ostrava Days 2003, August 18, 2003
- Tristan Murail at CompositionToday.com
- IRCAMのサイトによるバイオグラフィ
- コンテンポラリーミュージックオンライン