トリスタン・ミュライユ

フランスの作曲家 (1947 - )

トリスタン・ミュライユTristan Murail, 1947年3月11日 - )は、フランスル・アーヴル生まれの現代音楽作曲家

トリスタン・ミュライユ
生誕 1947年3月11日
フランスの旗 フランスル・アーヴル
ジャンル 現代音楽

概要

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1977IRCAM使

来歴

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研修期間

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19671971()2

第1期

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1973年、パリに戻ったミュライユは、ミカエル・レヴィナスユーグ・デュフールジェラール・グリゼーロジェ・テシエらと共に演奏団体アンサンブル・イティネレールを組織。この組織は、彼らの楽器書法の実験の場として、また、リアルタイム音響合成およびコンピュータを用いた音楽制作のための貴重な実験の場となった。この頃書かれた『大陸移動説 La Dérive des continents』(1973) 、『マゼラン雲 Les Nuages de Magellan』(1973) は、分節や進展を伴わず、ひたすら絶えることのない音響の怒濤を特徴とした、第一期の作風である。それに続く『砂 Sables』(1974-1975) および『記憶/侵食 Mémoire/Erosion』 (1975-1976) においては、次の作風への段階的移行が見られる。

第2期

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1980IRCAM Désintégrations(1982-1983)  Serendib(1991-1992)  La Dynamique des fluides(1990-1991)  La Barque mystique(1993) 19911997IRCAM(OpenMusic)

第3期

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1997 Légendes urbaines Contes cruels()10

演奏活動

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一時期は鍵盤楽器奏者としても活躍し、特にオンド・マルトノの演奏では録音も出している。有名な盤ではサイモン・ラトル指揮バーミンガム市交響楽団ならびにエサ=ペッカ・サロネン指揮フィルハーモニア管弦楽団によるメシアンの『トゥランガリーラ交響曲』の録音にオンド・マルトノ奏者で加わっている。また関連して、オンド・マルトノのための作品も多く作曲しており、2台のオンド・マルトノのための『マッハ2.5 Mach 2,5』(1971-75年)、オーケストラとの協奏曲『空間の流れ Les Courants de l'espace』(1979年)などがオンド・マルトノ奏者のレパートリーとなっている。

主要作品

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  • 大陸移動 La Dérive des continents ヴィオラと弦楽合奏のための (1973) 、
  • マゼラン雲 Les Nuages de Magellan 2台のオンド・マルトノ、エレクトリックギター、パーカッションのための (1973)
  • 砂 Sables オーケストラのための (1974-1975)
  • 記憶/侵食 Mémoire/Erosion ホルンと9人の器楽奏者のための (1975-1976)
  • 忘却の領土 Territoires de l'oubli ピアノのための(1977)
  • 冬の断章 Winter Fragments (2000)

受賞

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  • メディチ荘滞在 (1971)
  • グランプリ・デュ・ディスク (1990)
  • 共和国大統領賞 シャルル・クロ (1992)

家族構成

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  • 父: ジェラール・ミュライユ (詩人)
  • 母: マリー=テレーズ・バロワ (ジャーナリスト)
  • 兄: ルイ・ミュライユ (著作家)
  • 妹: エルヴィール・ミュライユ (著作家)
  • 妹: マリー=オード・ミュライユ (児童文学作家)

備考

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ミュライユ本人はスペクトル楽派と呼ばれることを忌み嫌い、「作品を聴いている間に耳で思い出せるオブジェ」を作曲思想の源泉とし、「ピエール・シェフェールよりもピンク・フロイドからアイデアを得ることが多かった」とのことである。

関連項目

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外部リンク

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