ニム
ゲームのルール
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有限個のコイン︵石や豆でもよい︶の山を有限個用意する。2人のプレイヤーが山からコインを好きな数ずつ交互に取り合っていく。
●一度に取るコインは1つの山からとする。
●回ごとに最低1個は取らなければいけないとする。
これを繰り返すと有限回で全てのコインがなくなるが、最後にコイン︵複数でもよい︶を取ったプレイヤーにより勝敗を決める。最後にコインを取った者を勝者とするルールは正規形と呼ばれている。
必勝法
編集山が2つの場合
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特に山が2個の場合は、一般の場合よりも必勝法が簡単である。
山A, Bのコインの個数をそれぞれ a, bとする。調べ上げていっても容易に類推されるように、後手必勝形は a= bのときのみである。a ≠ bならば、先手が多い山から aと bの差だけコインを取ると、次に相手は a≠ bにせざるを得なくなる。先手がこれを繰り返すと必ず勝つ。
a = bならば、後手が上記を実行すると必ず勝つ。
一般の場合
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コインの山の数を nとし、各山のコインの枚数を A1, …, Anとする。
とおく。ただし、
はビットごとの排他的論理和︵ニム和︶を表すものとする。
S ≠ 0 のときは 必ず S= 0 にでき、すると次に相手は S≠ 0 にせざるを得なくなる。これを繰り返すと必ず勝てる。S ≠ 0 ならば先手必勝、S = 0 ならば後手必勝にできる。
証明
編集逆形
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最後にコインを取った者を負けとするルールは﹁逆形﹂[2]﹁逆型﹂﹁双対ゲーム﹂などと呼ばれている。一般に、組合せゲームの正規形と逆形では、プレイヤーが逆のことに最善を尽くすため、正規形の後手必勝形が逆形の後手必敗形とはなっていない。
実際に逆形ニムにおいては、必勝形、必勝法は次の通りである[3]‥
n個の山の内、コインが2個以上であるものの個数を iとする。
i = 0 である後手必勝形は
●1個だけの山が奇数個のみ。… (1)
である。
i = 1 のときは、
●1個だけの山が奇数個なら、2個以上の山を空にすることで必勝形にできる。
●1個だけの山が偶数個なら、2個以上の山を1個にすることで必勝形にできる。
故に i= 1 のときは必敗形である。
i ≥ 2 のときは、プレイヤーがニム和を 0 にし続ければ、相手は i= 1 にせざるを得なくなる。
︵なぜなら、 i= 1 のときのニム和は 0 でないから。︶
故に、必勝形 (A1, …, An) は
●(1) または
●2個以上の山が2個以上かつ、ニム和が 0 であるもの。
に限られる。//
脚注
編集- ^ Richard J. Nowakowski (Dalhousie University) The History of Combinatorial Game Theory - ウェイバックマシン(2012年1月18日アーカイブ分) 2009年1月24日。p.4
- ^ [組み合わせゲーム理論] 組み合わせゲームとゲーム木について | DevelopersIO(クラスメソッド株式会社)2018.03.23
- ^ 石取りゲーム(Nim) [いかたこのたこつぼ]
関連項目
編集- 不偏ゲーム
- ニム和
- 映画『去年マリエンバートで』 - 作中でニムが重要な役割を担う