ピアノ協奏曲第4番 (カバレフスキー)
概要
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この曲は1980年の第10回クイビシェフ︵Kuybyshev︶・ピアノコンクールのために作曲された。演奏時間12分弱という短い曲で、ソビエト連邦の青年に捧げる協奏曲3部作[注1]と同様の特徴を有する。曲にはカバレフスキーがプラハに赴いた際に出会った、3つの民謡が素材として取り入れられている[2]。このため、曲は﹁プラハ協奏曲﹂という名前で呼ばれることもある[1]。
カバレフスキー自身は、活発な両端楽章を﹁活動﹂、穏やかな中間楽章を﹁反映﹂という言葉で説明した。全体として簡素で時おり諧謔性を見せる乾いた作りの中にも、ピアノの確かな演奏技巧が要求されるように書かれている。若い音楽家のためにピアノ音楽を書き続けた、作曲者の姿勢が垣間見える[1]。
演奏時間
編集約12分[3]
楽器編成
編集楽曲構成
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弦楽器の導入に続いてピアノが入り、キビキビと進行する。第2主題はユーモア性のあるものである。一瞬落ち着くと第1主題が再現され、ただちに楽章を終える。
第2楽章 モルト・ソステヌート - インプロヴィサート -
ピアノの抒情的なモノローグで開始する。発想表記に示される通り、ピアノには即興的な表現力が要求される[1]。中間で大きな盛り上がりを見せると再び静まり、静かに余韻を残して終結する。
第3楽章 ヴィーヴォ - ピウ・モッソ. コン・ブリオ
スネアドラムの連打に始まるトッカータ的な楽章。ジャズの影響も感じられる[1]。ピアノは音階的なパッセージが主体であった第1楽章とは異なり、打楽器的に和音を鳴らす場面が多くなっている。最後はスネアドラムの音とリズミカルな和音の連打により、簡潔に全曲の終了を告げる。
脚注
編集注釈
出典
(一)^ abcdefg“CHANDOS Kabalevsky Piano Concertos vol.2 Booklet” (PDF). 2013年6月8日閲覧。
(二)^ 素材となる民謡は、チェコ民謡﹁Vyletěla holubička﹂、モラヴィア民謡﹁U starej breslavy﹂、スロヴァキア民謡﹁Pridi ty šuhajko﹂。
(三)^ “CHANDOS Kabalevsky Piano Concertos vol.2”. 2013年6月8日閲覧。
参考文献
編集- CD解説 CHANDOS CHAN10384
- CD解説 OLYMPIA OCD269
外部リンク
編集- ピアノ協奏曲第4番 - ピティナ・ピアノ曲事典