フギンとムニン
北欧神話に登場するカラス
フギン︵古ノルド語: Huginn、英語: Hugin︶とムニン︵古ノルド語: Muninn、英語: Munin︶は、北欧神話に登場する神オーディンに付き添う一対のワタリガラス。フギンは﹁思考﹂を、ムニンは﹁記憶﹂を意味する。
![](//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/3/3c/Odin_hrafnar.jpg/300px-Odin_hrafnar.jpg)
18世紀のアイスランド語の写本﹃SÁM 66﹄より︵部分︶。オーディ ンの肩に留まって報告するフギンとムニン。
フギンとムニンはオーディンへ様々な情報を伝えるため、世界中を飛び回っている。
﹃スノッリのエッダ﹄第一部﹃ギュルヴィたぶらかし﹄第38章での記述によると、二羽は夜明けに外に出され、情報を集めてから夜に帰ってくる。そしてオーディンの肩に留まり、その耳にニュースをささやくという。オーディンを指すケニングの一つに﹁鴉神﹂があるのは、このワタリガラスの存在による[1]。
﹃古エッダ﹄の﹃グリームニルの言葉﹄第20節︵古ノルド語︶では、オーディンの口から﹁フギンとムニンが毎日世界中を飛んでいるが、戻ってこないことを心配している﹂といった趣旨のことが語られている[2]。
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/3/3c/Odin_hrafnar.jpg/300px-Odin_hrafnar.jpg)
脚注
編集参考文献
編集- V. G. ネッケル他編『エッダ 古代北欧歌謡集』谷口幸男訳、新潮社、1973年 ISBN 978-4-10-313701-6。