ペルティエ効果
概要
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ペルティエ効果は次のような場合に起こる。異なる2種類の金属または半導体︵n型と p型︶を2つの点で接合したものに電流を流す。電流は片方の接点からもう一方に動くとき熱も輸送する。片方の接点は冷やされ、もう一方は温められる。この効果は1834年、ジャン=シャルル・ペルティエによってはじめて観察された。トーマス・ゼーベックの最初の発見から13年後のことである。
電流
は回路を流れる間、上の接点︵点
︶で熱を放出し、下の接点︵点
︶で熱を吸収する。単位時間当たりに下の接点で吸収される熱量
は以下のようになる。
ここで、Π はペルティエ係数とよばれる係数で、
は熱電対全体、
と
はそれぞれの物質のペルティエ係数である。特に、p型のシリコーンは正のペルティエ係数を持ち、n型のものは負の係数を持つ。
導体は電流が流れる以前の平衡状態に戻ろうとして、一方の接点で熱を吸収し、もう一方で放出する。熱電対は直列につなぐことで、効果を強めることができる。
熱が移動する方向は電流の向きによって制御できる。電流の向きを変えると電子の移動の方向が変わり、熱の吸収・放出量の正負も変わる。
脚注
編集- ^ a b 文部省 (1990) 学術用語集 物理学編。
- ^ エレクトロニクス術語解説 1983, p. 297.