マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン

マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン: My Bloody Valentine)は、アイルランド出身のシューゲイザー/オルタナティヴ・ロックバンド。かつて日本では「マイ・ブラディー・バレンタイン」とも表記されていた。略称は「MBV」、日本国内ではもっぱら「マイブラ」と称される。

マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン
マンチェスター公演にて(2013年)
基本情報
出身地 アイルランドの旗 アイルランド ダブリン
ジャンル
活動期間
  • 1984年 - 1997年
  • 2007年 -
レーベル
公式サイト mybloodyvalentine.org
メンバー
旧メンバー
  • デイヴ・コンウェイ
  • スティーヴン・アイヴァース
  • マーク・ロス
  • ティナ・ダーキン
  • ポール・マータフ
  • ジョー・バイフィールド

概要・来歴

編集

結成と地位の確立

編集

1984[1]1987退

1988使

1991[2]

23使22003CD2008CDSnowpony

2007FUJI ROCK FESTIVAL'08


レーベルの移籍、沈黙、そして再始動

編集
 
2008年撮影

19902254500

200867FUJI ROCK FESTIVAL15

リマスター盤の発売

編集

永きに渡り出ると言われては中止になっていた『イズント・エニシング』と『ラヴレス』のリマスター盤が、2012年5月に発売された。両作品ともケヴィン・シールズ自身の手によりオリジナルマスターテープからリマスタリングが施されている。『ラヴレス』は前述リマスターに加えオリジナル1/2インチアナログ・テープからのマスタリングの2枚組での発売。

日本では5月のリマスター盤発売に合わせて音楽雑誌各誌で特集もされ、2013年2月に約22年ぶりに大阪東京で単独来日ツアーを行うことも発表された[5]

2013年2月2日、突如22年ぶりのニューアルバム『m b v』を「本日中にリリースする」と発表。バンドの公式ウェブサイトでオンライン販売が開始された。

サブスクリプション解禁

編集

2021年3月31日、Domino Recording Companyに移籍したことが発表され、それに伴い楽曲がストリーミングで全世界に配信された。同年12月、Spotifyはユーザーが楽曲の歌詞を登録できる機能を追加したが、それにより楽曲につけられた歌詞を「Spotifyが我々の知らない間に虚偽の歌詞を楽曲に付けていることに今気づいた。これらの歌詞は完全に間違いであり冒涜だ。どこからこの歌詞を引っ張ってきたのか知らないが、これらの滅茶苦茶な歌詞のうち一つは確かにインターネットのサイトから引用されている」とツイートし批判した。[6]出典の記事によれば歌詞は1月21日までに削除された。マイ・ブラッディ・ヴァレンタインが楽曲の歌詞を公開したことは一度もない。

2021年一月には日本のギター・マガジンで特集が組まれ、3時間に及ぶ25000字のケヴィン・シールズのインタビューが掲載された。

彼らの音楽的な影響

編集

メンバー

編集
 
1989
 
1989

Kevin Shields1963521 -  - 

100200395

Colm Ó Cíosóig19641031 -  -

Bilinda Butcher1961916 -  - 

Debbie Googe19621024 -  - 

22

作品

編集

アルバム

編集

 Isn't Anything 1988
1st[11][]LP50007222012Ep's 1988-1991CD24

 Loveless 1991
2nd[3]CD32

50073[12]

m b v 2013

シングル・ミニアルバム

編集

いずれも日本盤は出ていない。

  • ディス・イズ・ユア・ブラッディ・ヴァレンタイン this is your bloody valentine / 1985年
  • ギーク geek / 1985年
  • ザ・ニュー・レコード・バイ・マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン The New Record by My Bloody Valentine / 1986年
  • サニー・サンデー・スマイル sunny sundae smile / 1987年
  • ストロベリー・ワイン strawberry wine / 1987年
    この作品から現メンバー構成となり、音楽性も後の作風に近づく。サウンド的にはみずみずしいギターポップ寄り。
  • エクスタシー ecstacy / 1987年
  • ユー・メイド・ミー・リアライズ you made me realise / 1988年
この作品でブレイクする。ノイジーなギターの洪水という音像の特色が確立する。
  • フィード・ミー・ウィズ・ユア・キス feed me with your kiss / 1988年
  • グライダー glider / 1991年
  • トレモロ tremolo / 1991年

編集盤

編集
  • エクスタシー・アンド・ワイン ecstacy and wine / 1989年
    「ストロベリー・ワイン」と「エクスタシー」を全曲収録したコンパイル盤。レーベルがバンド側の了承を得ないままリリースした。
  • レトロスペクティヴ retrospective
    オランダのメルティング・ムード・レコードがリリースしたコンパイル盤。「ギーク」「ザ・ニュー・レコード・バイ・マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン」「サニー・サンデー・スマイル」「ストロベリー・ワイン」を全曲収録。「ラブレス」日本盤のライナーノーツでその存在が言及されている。
  • シングズ・レフト・ビハインド things left behind... / 2001年
    「レトロスペクティヴ」と同内容(ジャケットデザイン等は別)。
  • Ep's 1988-1991 / 2012年
    「ユー・メイド・ミー・リアライズ」「フィード・ミー・ウィズ・ユア・キス」「グライダー」「トレモロ」の全曲と、未発表曲などを収録した2枚組CD。2004年に「リマスタード EP's」というタイトルで日本のみで発売される予定として未発表曲の曲目まで公開されていたが、一旦発売が無期限延期となり事実上の発売中止状態だった。しかし(同梱物などの仕様は変わって)2012年に、「イズント・エニシング」「ラヴレス」のリマスター盤発売と同時に日本を含め世界各国で、「Ep's 1988-1991」のタイトルで発売された。

参加作品

編集

Peace Together / 1993
MBVWe Have All The Time In The World

Offbeat: A Red Hot Soundtrip / 1996
MBV2Incidental One1Incidental Peace

Whore: Various Artists Play Wire / 1996
Map Ref 41°N 93°W

日本公演

編集

参考文献

編集
  • マイク・マクゴニガル『マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン Loveless』(伊藤英嗣・佐藤一道訳、ブルース・インターアクションズ、2009年)ISBN 978-4-86020-325-2
  • 『シューゲイザー・ディスク・ガイド』(黒田隆憲・佐藤一道監修、ブルース・インターアクションズ、2010年)ISBN 978-4-86020-384-9
  • 『マイ・ブラッディ・ヴァレンタインこそはすべて - ケヴィン・シールズのサウンドの秘密を追って』(黒田隆憲、DU BOOKS、2014年)ISBN 978-4-92506-492-7

脚注

編集

注釈

編集


(一)^ B

(二)^ U2

(三)^ [?]

出典

編集


(一)^ abcdePhares, Heather. My Bloody Valentine Biography, Songs, & Albums. AllMusic. All Media Guide. 202313

(二)^ Fournier, Karen (2015). The Words and Music of Alanis Morissette. Santa Barbara, California: ABC-CLIO. p. 47. ISBN 978-1-440-83069-3 

(三)^ Goddard, Michael; Halligan, Benjamin; Spellman, Nicola (2013). Resonances: Noise and Contemporary Music. London: Bloomsbury Publishing. p. 70. ISBN 978-1441159373. "The more contemporary Anglo-Irish experimental rock band My Bloody Valentine were notorious for employing loud volumes in live performances..." 

(四)^ McGonial, Mike (2007). Loveless. 33. New York: Continuum. p. 31. ISBN 978-0-8264-1548-6 

(五)^ 2. CDJournal (). https://www.cdjournal.com/main/news/my-bloody-valentine/44848 2012517 

(六)^ My Bloody Valentine criticise Spotify for showing fake lyrics to their songs (). the Guardian (2022121). 202237

(七)^ North, Aaron (19 January 2005). "Kevin Shields: The Buddyhead Interview". Buddyhead (Interview). New York City. 2005482014530I always just wanted to be like Johnny Ramone.

(八)^ abcdMcGonial, Mike (2007). Loveless. 33. New York: Continuum. pp. 21-24. ISBN 978-0-8264-1548-6 

(九)^ abcLeng, Karen (202148). Double J Interview: Kevin Shields from My Bloody Valentine. Abc.net.au. 202167 [from 9 minutes 20 seconds] the best of all was Siouxsie and the Banshees, the Cure and Killing Joke

(十)^ abMurphy, Tom (2009423). My Bloody Valentine's Kevin Shields talks Loveless and the influence of bands like Sonic Youth and Dinosaur Jr. westword.com. 2017731

(11)^ Billboard Japan My Bloody Valentine Isn't Anything

(12)^ 500 Greatest Albums of All Time: My Bloody Valentine, 'Loveless' | Rolling Stone

関連項目

編集

外部リンク

編集