ヤーコブ・ヨルダーンス

ヤーコブ・ヨルダーンス: Jacob Jordaens1593年5月19日 - 1678年10月18日[1])は、フランドルバロック期の画家。

ヤーコブ・ヨルダーンス
Jacob Jordaens
自画像
両親、兄弟、姉妹とともに描かれた家族肖像画の自画像部分の拡大画像(1615年頃)
エルミタージュ美術館サンクトペテルブルク
誕生日 1593年5月19日
出生地 アントウェルペン
死没年 1678年10月18日(1678-10-18)(85歳没)
死没地 アントウェルペン
国籍 フランドル
運動・動向 フランドルバロック
芸術分野 絵画
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8[3]1640[4] ()[5][2]

生涯

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『エウロペの略奪』(1615年 - 1616年)
絵画館(ベルリン)

159351911[6][7]宿[8]8[7]17使[9]161616181639201678[10]
 
1625 - 1630

[11][6]

16211667156[12][13]

ルーベンスからの影響

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『エジプトから帰還する聖家族』(1616年頃)
絵画館(ベルリン)

[14]使 (en:Naturalism (arts)) [6][14]16401611 - 1612

画題

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『パンとシュリンクス』(1620年頃)
王立美術館(ブリュッセル)

[6][15]1640[16][6]5

163516401635[17]163916401[6]

16361681[18]163716382[18][18]16613

信仰

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『神殿から商人を追い払うキリスト』(1650年頃)
ルーヴル美術館(パリ)

1651165820015[6]

1877 (Adriaan van Stalbemt) 16781025[6]

1652使[6]

代表作

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『羊飼いの礼拝』

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『羊飼いの礼拝』(1618年)
国立美術館(ストックホルム)

調 1616使使[6][6]

6

『サテュロスと農夫』

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『サテュロスと農夫』(17世紀前半)
アルテ・ピナコテーク(ベルリン)

[19][20]

[21]

16201621[21][22]

『画家と家族の肖像』

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『画家と家族の肖像』(1621年 - 1622年)
プラド美術館(マドリード)

1617416211622[23] (Jardin d'amour) [23][23][23]

『貢の銭を探す聖ペトロ』

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『貢の銭を探す聖ペトロ』(1623年頃)
アムステルダム国立美術館(アムステルダム)

『貢の銭を探す聖ペトロ』はアムステルダムの武器商人ルイス・デ・ヘールの依頼で1623年ごろに描かれたとされている。『マタイによる福音書』の17章24節から27節の、神殿への税を支払うことが出来ないペトロに対しキリストが魚の口から銀貨を見つけるように説いたというエピソードを表現した作品で、一艘の小舟に多くの人々が乗り込んだ構成で描かれている。聖ペテロと使徒たちが画面右側に描かれ、ペテロが舟に引き上げられた魚を見下ろしている構図である。描かれている使徒たちはこの絵画を観るものを意識していないが、子供とともにいる女性や、オールを漕いでいる船乗りなど明らかに観るものの方に視線を向けている人物も描かれている。とはいえ、ほとんどの人物は、魚を探す者、船を操る者、目的地への到着を待ちわびる乗客など、自身の行動に没頭した様子で描かれている。ヨルダーンス自身の習作から様々な外観、表情の人物肖像が選択されて描かれているが、同じ人物肖像が他の作品にも描かれていることも多い[24]。近年大規模かつ完全な画集が刊行される際に『聖ペテロ』の修復が行われ、この作品が様々な試行錯誤を繰り返しながら何層にもわたって描かれていることが明らかになった[25]

『聖アポロニアの殉教』

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31628[26][26]333[26][26]

『幼児ユピテルを育てるアマルテイア』

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『The Infant Jupiter Fed by the Goat Amalthea』(1630年 - 1640年頃)
ルーブル美術館(パリ)

調 (en:Schelte a Bolswert) [27]

『酒を飲む王様』

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『酒を飲む王様』(1640年頃)
王立美術館(ブリュッセル)

164016[28]17鹿[28][29]

『大人が歌えば子供が笛吹く』

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『大人が歌えば子供が笛吹く』(1638年 - 1640年頃)
ルーヴル美術館(パリ)

[30]姿[30]1632 (en:Jacob Cats) Spiegel van den Ouden ende Nieuwen TijdtZo de ouden zongen, zo piepen de jongen[30][30]

『プロメテウス』

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『プロメテウス』(1640)
ヴァルラーフ=リヒャルツ美術館(ケルン)

1640[31][31]

[32]

[33][32]

キューピッドとプシュケの連作

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1639194012216401641[34][35]1[36]1640530[37]116415887[34]

9[38]1708

『フレデリック・ヘンドリックの凱旋』

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『フレデリック・ヘンドリック公の凱旋』(1651年頃)
ハウステンボス宮殿(ハーグ)

16511647[39][40]殿殿 (Oranjezaal) [39]

西[40][41]

タペストリのデザイン

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ヨルダーンスがタペストリの習作として描いた『台所の情景』

14[42][42][43]

使[44][45]

[46][47]

 (Interior of a Kitchen )17[48]

ドローイング

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フランドル派画家としてのヨルダーンスの立場は、ルーベンスやヴァン・ダイクの「特徴的な」作風の支持者であり、そのことはヨルダーンスが描いた非常に多くの習作、下絵のドローイングにあらわれている。ヨルダーンスならびに同時代のフランドルの画家たちは、より大きな絵画を描く前の準備、あるいは古代美術の理想を習得するために下準備として習作や下絵を何度も描くという、フランドル派芸術家たちが継承してきた伝統の信奉者だった。ヨルダーンスが描いた現存しているドローイングはおよそ450点といわれているが、研究家のなかには画家の特定に疑義を唱えているものもいる。絵画技術の専門家としてのヨルダーンスはガッシュ、水彩を用いてドローイングを描いている。ドローイングに用いる紙は非常に節約して使用しており、紙をつぎはぎして使用することもあった[6]

『四月の寓意』

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4[49]

出典

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  •   この記事にはアメリカ合衆国内で著作権が消滅した次の百科事典本文を含む: Chisholm, Hugh, ed. (1911). "Jordaens, Jacob". Encyclopædia Britannica (英語). Vol. 15 (11th ed.). Cambridge University Press. p. 508.
  1. ^ Jacob Jordaens
  2. ^ a b c d'Hulst, pp. 23
  3. ^ d'Hulst, pp. 24 - 25.
  4. ^ d'Hulst, pp. 26 - 27.
  5. ^ Jacob Jordaens (I) in the Netherlands Institute for Art History
  6. ^ a b c d e f g h i j k l d'Hulst (2001)
  7. ^ a b d'Hulst p. 23
  8. ^ d'Hulst (1993), p.23
  9. ^ Nelson, p.4
  10. ^ d'Hulst (1993), pp.25 - 26
  11. ^ Nelson [要ページ番号]
  12. ^ Rooses, p.245
  13. ^ d'Hulst (1993), [要ページ番号].
  14. ^ a b Belkin, p.334
  15. ^ d'Hulst (1993), p. 24
  16. ^ Belkin, p.334
  17. ^ 当時のルーベンスはハプスブルク家統治下のネーデルラントの宮廷画家だった
  18. ^ a b c Vieghe, p.262
  19. ^ Aesop
  20. ^ Rooses (1908), p.19
  21. ^ a b d'Hulst (1993), p.16
  22. ^ Rooses (1908), p.23
  23. ^ a b c d d'Hulst (1993), p.118
  24. ^ d'Hulst (1993), p.114;
  25. ^ Articles by: Troels Filtenborg, Lars Hendrikman, Badeloch Noldus, Karsten Ohrt, Eva de la Fuente Pedersen, Annefloor Schlotter, Johanneke H. Verhave, and Jørgen Wadum. “Jordaens. The Making of a Masterpiece”, 2008. ISBN 978-87-92023-26-1
  26. ^ a b c d d'Hulst (1993), p.134
  27. ^ d’Hulst (1993), p.154
  28. ^ a b d'Hulst (1993), p.196
  29. ^ d'Hulst (1993), p.198
  30. ^ a b c d d'Hulst (1993), p.182
  31. ^ a b d'Hulst (1993), p.184
  32. ^ a b d'Hulst (1993), p.186
  33. ^ d'Hulst (1993), pp. 184 - 186
  34. ^ a b d’Hulst, p.26
  35. ^ d’Hulst, p.10, p.26
  36. ^ d’Hulst, 10.
  37. ^ d’Hulst, 26
  38. ^ Belkins, 260.
  39. ^ a b Rosenberg, pp.232 - 233
  40. ^ a b Westermann, p.39
  41. ^ Rosenberg, p.233
  42. ^ a b Nelson, p.6
  43. ^ Hulst, pp.24 - 25
  44. ^ Nelson, p.7
  45. ^ Nelson, p.12
  46. ^ Nelson, p.15
  47. ^ Nelson, p.16
  48. ^ Nelson, p.90
  49. ^ Held, p.443

参考文献

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  • An elaborate work on this painter, "Jordaens' leven en werken" ("Jordaens' Life and Work") by Max Rooses, was published in 1906.
  • d'Hulst, R.A: ”Jordaens, Jacob” The Oxford Companion to Western Art. Ed. Hugh Brigstocke. Oxford University Press, 2001. Gove Art Online. Oxford University Press, 2005. [20 Oct 2007]. http://www.groveart.com
  • d'Hulst, Roger Adolf, Nora de Poorter, and M. Vandenven. 'Jacob Jordaens, 1593-1678 Antwerp, Koninklijk Museum Voor Schone Kunsten, 27 March-27 June 1993 : Catalogue. Gemeentekrediet, 1993.
  • Nelson, Kristi. Jacob Jordaens Design for Tapestry. Brepols, 1998.
  • Aesop, "The Man and the Satyr" <http://www.fordham.edu/Halsall/ancient/aesop-fables.html>
  • Bielefeld, Erwin. "Jordaens' 'Night Vision.'" Journal of the Warburg and Courtauld Institutes, Vol. 23, No. 1/2. (Jan.-Jun. 1960), pp. 177–178.
  • Held, Julius S. "Jordaens' 'Allegory of April'" Master Drawings, Vol. 19, No. 4. (Winter 1981), pp. 443–444, 486-487.
  • Westermann, Mariet. "A Worldly Art: The Dutch Republic 1585-1718."
  • Rooses, Max. Jacob Jordaens. London: J.M. Dent & Co., 1908.
  • Filippo Baldinucci's Artists in biographies by Filippo Baldinucci, 1610-1670, p. 197 Google books

外部リンク

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