ランドパワー
概要
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ランドパワーとは国家が支配下に置く陸地を整備、活用する潜在的、顕在的な能力の総称である。ハルフォード・マッキンダーにより提唱された概念であり、地政学においてランドパワー超大国そのものを指す場合もある。陸地は古来より人間にとっての基本的生息地であり、その絶対的な重要性は普遍であると考えられている。故に戦争の最後の勝敗を決するのは陸上戦力と位置づけられる[1]。地政学においては強大なランドパワーの保有国は強大なシーパワーの保有国と対決するものとして位置づけられている。
その構成要素としてはまず基幹的な要素は陸上戦力であり、かつここから派生した陸地とその陸地における住民・資源の支配権である。また陸地を開拓・開発能力、道路・鉄道・高速道路などの交通施設や自動車や電車などの交通手段を用いた陸上輸送能力、建築物や施設の建設能力が挙げられる。また陸地そのものの能力として、農業や牧畜などの食料生産能力、陸地に存在する工業材料やエネルギー資源の保有量などを包括する概念である[1]。基本的に大陸の大部分を領有する国家はその量的な観点からランドパワーに優れた国家であり、島や半島を領有する国家は強大なランドパワーを求めることが出来ないと考えられる。
特性
編集ランドパワー勢力
編集現在または歴史上の代表的なランドパワー国家や政権を挙げる。
「大陸国家」も参照
脚注
編集- ^ a b 防衛大学校・防衛学研究会編『軍事学入門』(かや書房、2000年)152頁
- ^ a b “日本史は「大陸vs海」で読むと最高に面白い”. 2019年10月22日閲覧。