: Reynolds numberRe2
40103[1]

1851[2] (1842 - 1912) 1883[3][4]

便

使

定義

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Re [n 1]1

 [5]

    m/s

   (m)

    Pa·s  N·s/m2  kg/(m·s)

   (ν = μ/ρ)(m2/s)

   (kg/m3)



 

[6]

配管流れ

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[7]

 

  - (m)

  - m3/s

  - m2

LDH 使

 

  - m2

  - (m)

[8]





 

  - 

  - 


平行2平板間の流れ

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平行に置かれた2平板表面間(幅は2平板間のスペースよりはるかに大きい)での流れにおいては、特性長さは平板間距離の2倍になる[9]

開水路流れ

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4[10]

翼型まわりの流れ

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/""[11]  : the chord Reynolds numberR [12]
 
  •   - 飛行速度(m/s)
  •   - 翼弦(chord, コード)(m)
  •  動粘性係数(ν = μ/ρ,海水面の大気では1.460x10-5 m2/s)(m2/s)

流れの中の障害物

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流体流れの定性的ふるまいはレイノルズ数に大きく依存する;類似した流れのパターンは障害物の形やレイノルズ数が一致するときに現れ、他のパラメータとして障害物の表面の粗度も大きな影響を与える。

流れの中の障害物に関したレイノルズ数は、粒子レイノルズ数と呼ばれしばしばRepと表記され、粒子周りの流れの性質、渦の剥離英語版の発生の有無、及び粒子の沈降速度を考慮するときに重要となる。

流れの中の球

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球付近のクリープ流れ: 矢印線は流線,力は抗力 Fd と重力 Fg

[13]0.1

[14]

流れの中の楕円体

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沈降速度

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使turbulent drag law

充填層

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直径がD のほぼ球状の粒子からなる充填層に接触する流体流れについて、充填率がε及び空塔速度V であるとき、レイノルズ数は次のように定義される。

 

層流はRe = 10まで適用され、2000以上になると完全乱流となる[13]

攪拌槽

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中央にある回転式のパドル、タービンまたはプロペラにより攪拌される円筒容器内では、レイノルズ数は次のように定義される。

 
  •   :特性長さはこの攪拌槽の直径となる
  •   :速度
  •  回転速度

このシステムではレイノルズ数が10000以上となると完全乱流となる[15]

物理的な意味

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流れの相似性1

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Π

[16]Reynolds's law of similarity

流れの相似性2

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2Eu 

 

 

'm'使1

乱流遷移の指標

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2,300 - 4,000[17]23004000"" 500,000[18]

""1895[4]

乱流運動における最小スケール

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乱流において、時間変化するひと塊のスケールでの流体運動が存在する。流体運動(渦とも呼ばれる)の最大サイズは流れの全体のジオメトリーにより決められる。例えば、工業用煙突において渦の最大スケールは煙突そのものの直径と同等の大きさである。最小スケールのサイズはレイノルズ数により決められる。レイノルズ数が大きくなると、小さな渦も可視化されてくる。煙突では、煙は大きな渦に加えて非常に小さな速度の揺れまたは渦を持っているように見えるかもしれない。これらの意味でレイノルズ数は流れスケールの規模についての指標であるといえる。レイノルズ数が大きいと、スケールの範囲も大きくなる。最大の渦はいつも同じサイズとなり、最小の渦はレイノルズ数により決定される。

この現象についての説明はどうなるか?大きなレイノルズ数は粘性力が流れの大きな規模では重要でないことを示す。粘性力に対する慣性力が非常に優位に働くと、流体運動の最大スケールは小さくならない。それはそれらの運動を放散するだけの十分な粘性がないということである。スケールが十分に小さく粘性が重要である(つまりは、粘性力が慣性力のオーダーになる)レベルまでは運動エネルギーが"カスケード"的に大きなスケールから次第に小さなスケールへと低下しなければならない。それは粘性作用によるエネルギーの消失が最終的に行われるのはこれら小さなスケールにおいてということである。それゆえ、最大渦は流れのジオメトリーにより決定され最小渦は粘性により決められるので、レイノルズ数は乱流運動最大スケールと最小スケールの比として理解することができる。

各分野における利用

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流体力学

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ムーディー線図。レイノルズ数と配管の相対粗度を関数としたダルシー・ワイスバッハの式に使われる摩擦損失係数を記述している。

十分に発達した流体流れに見られる圧力低下は、ムーディー線図を用いて予測可能であり、この線図ではレイノルズ数Re と相対粗度ε/D に対して摩擦損失係数 f をプロットしている。この線図においては層流領域、遷移領域、及び乱流領域がレイノルズ数の増加とともにはっきりと示されている。配管流れの性質は流れが層流か乱流かにより強く依存する。管網解析では圧力損失を求めるために、摩擦損失係数が必要であり、摩擦損失数を求めるため、レイノルズ数が使われる場合があるので非常に重要な無次元数である。

生理学

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人体における血液循環についてのポアズイユの法則は層流に依存する。

レイノルズ数の定義を用いると、流れ速く、直径大きく、そして血液の密度が高いと乱流となりやすいことがわかる。血管の直径の急激な変化は乱流につながりやすく、例えば狭いところが広くなるときがそうである。さらに、可聴乱流が聴診器で検出されるところでは乱流の原因の可能性としてアテロームの膨らみが挙げられる。

航空力学

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レイノルズ数は詳細な数字でなく、「10 の何乗」という桁数(オーダー)に注目することも多い。たとえば、空気中を飛行する飛行機の主翼でのレイノルズ数は 106 - 108 程度である。また、模型飛行機などのレイノルズ数は105以下で低レイノルズ数領域と言われている。

船舶工学

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高分子溶液の層流は魚やイルカにより利用され、それらが皮膚から高分子溶液をにじみ出し泳ぎの間、体の上の流れを助ける役割をしている。これはヨットレースにおいて利用され、ヨットオーナーはスピードをあげるために低分子量のポリエチレングリコールのような高分子溶液を船体の接水面にポンプ注入することがある。

式の導出

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バッキンガムのΠ定理

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Π

Π

nmn-mπ1,...,πn-mf

 





ρμapVD6kgms3Π6-3=3ReMaψ

 



 



aMa

 


ナビエ-ストークス方程式

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-

 

N/m3m/s2kg/m3 



 

  -   m/s

  - (m)

  - kg/m3



 

-

 

2

 



 

Re 

Re  

脚注

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注釈

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  1. ^ レイノルズ数の定義や潤滑方程式と混同しないように注意が必要。

出典

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  1. ^ Tansley, Claire E.; Marshall, David P. (2001). “Flow past a Cylinder on a β Plane, with Application to Gulf Stream Separation and the Antarctic Circumpolar Current”. Journal of Physical Oceanography 31 (11): 3274-3283. doi:10.1175/1520-0485(2001)031<3274:FPACOA>2.0.CO;2. 
  2. ^ Stokes, George (1851). “On the Effect of the Internal Friction of Fluids on the Motion of Pendulums” (PDF). Transactions of the Cambridge Philosophical Society 9: 8-106. Bibcode1851TCaPS...9....8S. http://www.nawcc-index.net/Articles/Stokes-InternalFriction.pdf. 
  3. ^ Reynolds, Osborne (1883). “An experimental investigation of the circumstances which determine whether the motion of water shall be direct or sinuous, and of the law of resistance in parallel channels”. Philosophical Transactions of the Royal Society 174 (0): 935-982. doi:10.1098/rstl.1883.0029. JSTOR 109431. 
  4. ^ a b Rott, N. (1990). “Note on the history of the Reynolds number”. Annual Review of Fluid Mechanics 22 (1): 1-11. Bibcode1990AnRFM..22....1R. doi:10.1146/annurev.fl.22.010190.000245. 
  5. ^ Reynolds Number
  6. ^ Batchelor, G. K. (1967). An Introduction to Fluid Dynamics. Cambridge University Press. pp. 211-215 
  7. ^ Reynolds Number Engineeringtoolbox.com
  8. ^ Holman, J. P.. Heat Transfer. McGraw Hill [要文献特定詳細情報]
  9. ^ Fox, R. W.; McDonald, A. T.; Pritchard, Phillip J. (2004). Introduction to Fluid Mechanics (6th ed.). Hoboken: John Wiley and Sons. p. 348. ISBN 0471202312 
  10. ^ Streeter, V. L. (1962). Fluid Mechanics (3rd ed.). McGraw-Hill 
  11. ^ Lissaman, PBS (1983). “Low-Reynolds-issue airfoils”. Annual review of fluid mechanics (Annual Reviews 4139 El Camino Way, PO Box 10139, Palo Alto, CA 94303-0139, USA) 15 (1): 223-239. doi:10.1146/annurev.fl.15.010183.001255. https://doi.org/10.1146/annurev.fl.15.010183.001255. 
  12. ^ International Standard Atmosphere”. eng.cam.ac.uk. ISO. 2024年6月10日閲覧。
  13. ^ a b Rhodes, M. (1989). Introduction to Particle Technology. Wiley. ISBN 0471984825. https://books.google.co.jp/books?id=P9Qgvh7kMP8C&pg=PA29&redir_esc=y&hl=ja 
  14. ^ Dusenbery, David B. (2009). Living at Micro Scale. Cambridge, Mass: Harvard University Press. p. 49. ISBN 9780674031166 
  15. ^ Sinnott, R. K.. Coulson & Richardson's Chemical Engineering, Volume 6: Chemical Engineering Design (4th ed.). Butterworth-Heinemann. p. 73. ISBN 0750665386 
  16. ^ 今井功『流体力学(前編)』裳華房、1997年。ISBN 4-7853-2314-0 
  17. ^ Holman, J. P. (2002). Heat Transfer. McGraw-Hill. p. 207 
  18. ^ De Witt, D. P. (1990). Fundamentals of Heat and Mass Transfer. New York: Wiley 

参考文献

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  • Zagarola, M.V. and Smits, A.J., “Experiments in High Reynolds Number Turbulent Pipe Flow.” AIAApaper #96-0654, 34th AIAA Aerospace Sciences Meeting, Reno, Nevada, January 15-18, 1996.
  • Jermy M., “Fluid Mechanics A Course Reader,” Mechanical Engineering Dept., University of Canterbury, 2005, pp. d5.10.
  • Hughes, Roger "Civil Engineering Hydraulics," Civil and Environmental Dept., University of Melbourne 1997, pp. 107-152
  • Fouz, Infaz "Fluid Mechanics," Mechanical Engineering Dept., University of Oxford, 2001, pp96
  • E.M. Purcell. "Life at Low Reynolds Number", American Journal of Physics vol 45, p. 3-11 (1977)[1]
  • Truskey, G.A., Yuan, F, Katz, D.F. (2004). Transport Phenomena in Biological Systems Prentice Hall, pp. 7. ISBN 0-13-042204-5. ISBN 978-0-13-042204-0.

関連項目

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