レゴブロックにおける一般的な基本色は、赤、黄、青、黒、白、灰色である。1990年代から徐々に他の色も多用されるようになり、現在では濃灰色や緑色、砂色、茶色、ワインレッド、ダークグリーン、パステルカラーなども多く見ることができ、透明のブロックもある。レゴ社は長年、戦車や軍用機を作るのに使用されて、レゴ社自らが戦争を推奨しているかのように見られてしまうのを恐れ、建物のベースである基礎板を除き、緑色のブロックを作らなかった[要出典]。しかし、さまざまな中間色のブロックや近世の銃器がセットに含まれている現在では、こうした懸念は過去のものとなっている。
レゴブロックのデザインはどれも単純明快で、使い方の説明を要する部品は少ない。子ども向け玩具であるため、説明書を読まなくてもそのブロックの機能が分かるようアフォーダンスデザインが取り入れられている。
レゴブロックには時代やシリーズを超越して共通する互換性という大きな特徴があり、たとえば10歳の子が1歳のころに遊んだデュプロをテクニックシリーズに混ぜて遊ぶということもできる。このように利用者の年齢に柔軟に対応できるため、レゴブロックは他の積み木や流行玩具のように、利用者が成長すると今までの玩具がゴミに変わるという無駄が起きない。経済的にも環境にも優しい玩具と言える。
レゴブロックは世界各地で製造されており、2003年現在、成形はデンマークとスイスの2つの工場のうちのひとつで行われている。ブロックの装飾と梱包をする工場は、デンマーク、スイス、アメリカ合衆国、大韓民国、チェコにある。レゴブロックの平均生産量は、一年間におよそ200億個、一時間におよそ230万個である。
ブロック、車軸、ミニフィグなど、レゴシステムの全部品は、製造時に厳しい許容誤差を定められている。部品同士がバラバラにならないよう適度に結合し、分解も容易であるのにちょうどいい結合力を持たせるため、製造誤差の許容範囲が0.002ミリ以内、あるいは0.00008インチ以内とされている。
高い品質を維持するための技術として、金型の容量の小ささが挙げられる。玩具会社によっては、製造費を抑えるために同時に60個の部品を扱える金型を使うことがあるが、レゴの金型は一般的に容量がもっと小さく、精密に機械加工されていて、数万ドルの費用がかかる例も多い。この射出成形金型にはセンサーがついており、質を下げる原因となる圧力や温度の変動を検出できる︵金型内部でABS樹脂にかけられる圧力は25〜150トン、温度は摂氏232度にも及ぶ︶。金型で成形された製品は人間が慎重に検査し、色や形に目立ったばらつきがないように確認する。使い古した金型は、他社の手に渡らないように建物の基礎に入れられる。成形処理は非常に精密なので、標準規格に適合しない数は、100万個中たった18個である。このような製造への気遣いにより、レゴ社は何十年にもわたって高い品質を維持し、この品質のこだわりのおかげで、30年前に製造された部品と現在の部品はしっかり結合させることが可能になっている。
一般的な玩具メーカーは新製品生産のために設備を更新するが、レゴはブロックの組み合わせを変えてパッケージを用意するだけで新製品を投入できるため、設備をほとんど変更することがなく、高い収益性につながっている[6]。
プラスチックのブロックが世に出て以来、数千ものセット商品が販売されて来た。その題材は多岐にわたり、銀河、ロボット、海賊、中世の城、恐竜、街、郊外、西部開拓時代、北極調査隊、船艇、レーシングカー、鉄道、ディズニー、マーベル、スター・ウォーズ、インディ・ジョーンズ、DC、魔法ワールド、バック・トゥ・ザ・フューチャー、ジュラシック・パーク、マリオ、どうぶつの森、 トランスフォーマー、Minecraft、ソニック、怪盗グルー、ドリームワークスなど、さまざまである。
こうしたテーマの広がりの中、1990年代中盤以降の一時期、製品の部品構成の簡素化が進み、車なら車の形状がある程度できあがっているようなセットすら登場したこともあったが、2000年代に入ってからはこうした製品は影をひそめ、きちんと段取りを踏んで形を作る製品が復活している。また、ミニフィグ基準のスケールでできた製品にとどまらず、小さく精密なセットやかつてのモデルチームシリーズの流れを汲むような複雑なセットが多くラインナップされるようになった。
日本のレゴブロック愛好者のなかには、年々増えるブロックの種類によって写実性のある表現が可能になる満足感を持つ一方で、過去の製品の現実的過ぎない記号性への憧憬という相反する思いを持つ者もいる。また、その固さから、幼児でも容易に扱えない難点が指摘される。
造形に用いられるブロック部品以外にも、モーター、歯車、ライト、音が出る装置、カメラなどの部品があり、ほかのレゴ部品と一緒に使うことができる。前述のようにMINDSTORMSでは、パソコンでプログラミングを行えば、非常に複雑な動作をさせることもできるようになった。2016年6月、レゴ・エデュケーションはレゴ マインドストームよりも対象年齢を下げ、小学生から使える子ども向けのロボットプログラミングキット﹁Lego WeDo 2.0﹂を日本で発売した。それまでの﹁Lego WeDo﹂はレゴの教育用セットとして教育機関や法人向けで、かつPCからの制御のみであったが、Lego WeDo 2.0﹂は一般向けで、Windows、MacのほかにAndroidとiOSのタブレットでも制御可能となっている。
女の子向けの路線もいくつか強化を受け、旧来のレゴ部品の範囲で、テクニックシリーズのような大きな可動人形が特徴の女の子向けのシリーズのBelville、 さまざまなパーツのつけ替えが楽しめるアクセサリーセットのClikitsなどが発売された。
2014年現在、﹁スター・ウォーズ﹂や﹁レゴムービー﹂など、何らかのストーリーに沿って開発された﹁プレイテーマ﹂が年間400近く開発され、その新商品の売り上げが年間収益の約6割を支えている[6]。
2023年現在販売されているブロックは、対象年齢が小さい順に大まかに分けるとレゴ・デュプロ、レゴブロック︵4+︶、レゴブロック、レゴ・テクニックである。レゴ・デュプロはサイズが2倍大きな1.5〜5歳向けのシリーズである。デュプロの穴2個分でレゴブロックの穴8個分となり、互換性がある。レゴブロック︵4+︶は普通のレゴブロックと同じサイズであるが、ある程度形になった大きなパーツが含まれており、シール貼りの作業も工程にない、﹁組立﹂を学び始める4歳向けのシリーズである。レゴブロック、レゴ・テクニックの対象年齢はセットによって異なっている。
レゴブロックは、1962年から貿易商社の朝日通商が窓口となって日本市場にも導入され始めた。しかし、当初は都市部のデパートや、大きな玩具店などにしか出回ることがなかったうえ、その価格も当時で数百円から数千円と非常に高価であり、裕福な家庭の親が買い与える知育玩具というイメージが強かった。
1969年からは知育玩具輸入販売会社﹁不二商﹂がレゴブロックの販売を担当していた[11]が、1978年、レゴ社は現地法人﹁日本レゴ株式会社﹂を設立し直接輸入販売を手掛け始めた[12]。レゴブロックはまだ国産品に比して高価な印象があったうえ、ヨーロッパから非常に遠いアジアの市場規模では需要も決して多いとはいえず、発売されるアイテム数も本国に比べると非常に見劣りするものであったが、徐々に日本市場へ浸透していった。
その後、レゴブロックが広く知れ渡るにつれ、似たアイデアのものや、寸法まで同一の商品が1960年代を中心に日本市場にも出回った。このうち特に有名なものは河田のダイヤブロックと任天堂のN&Bブロックである。ダイヤブロックは﹁複数の突起を持った表側とこれをはめ込む裏側のある直方体形状﹂という構造は似ているが、規格寸法は異なる。N&Bブロックは、基本となる直方体の形状と寸法がレゴブロックと寸分たがわず、訴訟にもなった。
レゴブロック自体の知名度と比例するように、欧州に存在するLEGOブロックテーマパークレゴランドの日本進出を期待する声が高まったが、まずレゴランド誘致都市として名乗りを上げた千葉県千葉市は、諸般の事情により2003年に誘致を断念した。それから約10年間が経過した2014年に愛知県名古屋市港区に立地する金城ふ頭に日本初のレゴランドとなる﹁レゴランド・ジャパン﹂を進出するとの決定が、デンマークのLEGO本社から発表された。2015年には名古屋市内で着工式典が行われ、2017年4月1日にオープンした。
●1969年 - 知育玩具輸入販売会社﹁不二商﹂がレゴブロックの販売を担当[11]。
●1978年 - レゴ社は現地法人﹁日本レゴ株式会社﹂を設立し直接輸入販売を開始[12]。
●1989年 - ﹁日本レゴ株式会社﹂から﹁レゴジャパン株式会社﹂へと組織変更[13]。
●1990年代 - 千葉県千葉市の幕張地区にレゴランドを誘致する計画が浮上した。しかし日本のバブル崩壊の影響などもあって最終的に計画は断念された。
●1991年 - レゴ社とナムコが提携し、プライズマシン用のレゴブロックのミニセットを製造。車の他、お城や海賊のセットなどがラインナップされた︵ナムコの季刊無料雑誌﹃ノワーズ﹄第3号および第7号︶。
●1998年 - レゴお城シリーズに﹁忍者﹂テーマが登場。以後3年ほど継続された。内容的には﹁外国から見た日本趣味﹂的な色が濃いものの、服装や小物などの造形は比較的正確なものといえた。カバヤ食品が、レゴブロックのミニセットとガムをパッケージにした玩具菓子の販売を始める。テーマはお城、テクニック、バイオニクルなど多岐に渡った。天皇・皇后︵いずれも当時︶がレゴランドビルンを訪問。
●1999年 - 1990年代末より、レゴブロックをサブカルチャー的なアイテムとしてとらえる動きが多くなる。渋谷パルコにて﹁レゴ・マニアックス展﹂が開催されたのに続いて、翌2000年にも﹁レゴ・デラックス展﹂が開催されている。また、同年より﹁スター・ウォーズシリーズ﹂が発売されたことで、従来あまりレゴブロックに縁がなかったファン層の獲得に成功した。
●2000年 - 前年の松屋銀座における小規模な展覧会﹁建築家とレゴ展﹂を踏み台に青山スパイラルで﹁レゴと建築展﹂が開催された。日本初のレゴ専門店﹁クリックブリック﹂の展開が始まった。
●2002年 - コカ・コーラ社のプロモーションとして、﹁サッカー﹂テーマのミニセットが飲料のオマケに付いていた。コカ・コーラ社からは、これ以外にも﹁スタジオ﹂シリーズのプロモーションセットがリリースされた。
●2003年 - 渋谷パルコにて﹁レゴで作った世界遺産展﹂が開催された。これは全国各地を巡回したあと、さらに新作を加えて2008年にも同所で開催された。
●2004年 - 栃木県那須郡那須町にある遊園地﹁那須ハイランドパーク﹂で、﹁レゴ博﹂が開催された。これを契機として、2006年より常設展示の﹁レゴスタジアム﹂がオープン。東京タワーや渋谷・浅草などの日本の風景を総数約150万個のレゴブロックで再現している。レゴモデルビルダーの仕事場を忠実に再現した﹁レゴビルダー工房﹂や、限定商品や新製品を扱うショッピングエリア、自由に遊べるプレイエリア﹁ふあふあ&プレイエリア﹂なども設置されている。
●2005年 - テレビ東京系の番組﹁TVチャンピオン﹂にて、レゴブロックをテーマにした対決が放映された。これは2008年の第3回まで続き、2010年と2011年には復活特番として開催されている。第2回では決勝をデンマークのレゴランドにまで遠征して行った。なお、第2回まではレゴという商標は表立っては使用されず、﹁ブロック玩具王選手権﹂として放映された。
●2006年 - 人型ロボットを製品ラインの主役に据えた﹁エクソ・フォース﹂テーマの展開が始まった。日本的な人物名とカラフルなツンツン髪などアニメ的な容姿のキャラクター、パッケージやロボットのボディに配された漢字などが、日本のロボットアニメを強く意識していることを伺わせている。このシリーズの日本における販売プロモーションには﹁超時空要塞マクロス﹂などのアニメ作品のメカデザイナーとして知られる河森正治が関わっており、その影響もあってシリーズ最後期にはよりアニメ的センスを加えた製品がリリースされるに至っている。なお、河森は以前より、ロボットの変形システムの検討にレゴブロックを多用していることを公言している。
●2008年 - 王子ネピアとのコラボレーションにより、フィギュアスケーター・浅田真央をかたどったジャンボフィグ︵ミニフィグを店頭販促用にスケールアップしたもの︶を1体制作、応募者に抽選でプレゼントするキャンペーンが実施された。彼女はレゴ好きとして知られ、スケートの大会では演技後に花束などとともにレゴ製品の入った袋を渡されたりするシーンが見られる。
●2009年 - 那須ハイランドパークにおいて﹁レゴタワー︵レゴブロックを塔状に積み上げる︶﹂を製作するイベントが開催され、世界新記録︵当時︶となる高さ29.7メートルのタワーを作ることに成功した。このタワーには43万個ものブロックが使われたという。また、同年11月には無印良品とのコラボレーションで﹁紙とあそぶレゴブロック﹂が展開された。
●2010年 - ミニフィギュアシリーズを発売。日本ではタカラトミーアーツからガチャガチャで同年7月に第1弾︵SIDE A・B各8種の計16種︶が発売された。海外ではブラインドによる一般的な販売方法で展開しているが、日本では唯一カプセルトイとしてガチャガチャで発売している。以降のシリーズもガチャガチャで展開している。同年12月には忍者をテーマにした﹁NINJAGO﹂を2011年の新シリーズとして発売した。
●2011年 - 2009年ごろから有人潜水調査船﹁しんかい6500﹂をレゴにしようという試みが、レゴ社公認の商品化サイト﹁LEGO CUUSOO﹂で行われ、商品化に必要な1,000票以上を獲得、商品化が実現した。この商品は日本限定販売であり、パッケージに日本語の解説文を書き込み、日本語の解説ブックレットが封入されるという初めての試みがなされている。同年1月からは商品の宣伝や一般の子どもたちの作品を紹介する﹃レゴスタ﹄をコロコロコミックやテレビ東京︵関東ローカル︶にて開始した。同年7月には戦艦大和などの大作を制作したことで知られる三井淳平が日本人で初めてのレゴブロックのプロビルダーに認定された。
●2014年 - この年限りで日本限定セットとして長年親しまれた赤いバケツ、青いバケツの生産を打ち切る。
●2015年︵〜2016年︶ - 昭和シェル石油が同ブランドのハイオクガソリン﹁V-Power﹂のプロモーションの一環として、同製品購入者に限りフェラーリのミニキット︵車両および情景セット計6種︶が購入できるというキャンペーンを行った。2016年2月から第2弾︵商品は同一︶が行われたが、今回はそれだけでなく同社の決済システム﹁EasyPay﹂新規会員には同キットが1点プレゼントされた[14]。
●2015年 - 愛知県名古屋市の金城ふ頭地区にレゴランドが初進出することが決まり、着工式典が挙行された。
●2017年4月1日 - 日本国内初のレゴランドとなる﹁レゴランド・ジャパン﹂がグランドオープン。
レゴという名前は、レゴ社の玩具を指す言葉としても使われるようになっている。多くの人がレゴブロック自体をレゴと呼び、さらには類似のプラスチック製ブロックもレゴと呼ばれることがある︵商標の普通名称化︶。レゴ社としては、商品自体をレゴという商標で呼ぶことに反対しており、1970年代と1980年代のレゴのカタログには、レゴはブランド名であり特別な言葉にし続けたいこと、レゴ社のブロックはレゴブロックと呼んで欲しいという希望が書かれている。しかし、2010年代以降のレゴのカタログでは単にレゴと表記している事も多い。
なお、 LEGOはすべて大文字で書くのが正式である。
レゴの特許が切れた1988年以来、Tyco、メガブロック︵日本ではバンダイから発売︶、COKOなど多くの会社がレゴブロックに似た結合ブロックを販売している。これら他社製品の多くはレゴブロックと互換性があり、レゴセットより価格が安く設定されており、本物のレゴ製品と混同する可能性がありレゴ社の悩みの種となっている。
問題としているブロックのひとつに、中国の天津COKO玩具有限公司が製造しているCOKOがある。2002年、スイスにあるレゴの子会社インターレゴAGが著作権侵害を理由に同社を提訴した。多数のCOKOブロックが権利を侵害している事実が第一審で分かり、著作権を侵害しているブロックの製造中止と、北京日報紙上での公開謝罪、賠償金の支払いを命じる判決が出た[2]。
販売において自社の製品との混同を意図的に用いたとして、COKO 製品を販売するBiltema社に対するノルウェーでの訴訟で2003年にレゴ社は勝訴した[3]。
2003年、レゴに似た﹁Enlighten﹂という製品の大きな積み荷がフィンランドの税関で押収された。Enlightenの外箱は、レゴブロックの外箱と類似していた。中国の製造業社が法廷に姿を現さなかったため、レゴ社は積み荷の破棄を命じる欠席判決を勝ち取った。レゴ社はブランド名の混同を防止し消費者を潜在的な粗悪品から守りたいとして、5万4,000セットの廃棄処分の費用を請け負った[4]。
レゴ社はメガブロックの生産中止を期待して、レゴブロックの凸部のある外観を﹁LEGO Indicia﹂として商標登録しようと試みたことがある。カナダの連邦裁判所は2002年5月24日、レゴブロックのデザインは機能的な要素なので商標保護の対象にならないとして退けた[5]。レゴ社は控訴したが、連邦裁判所は2003年7月14日、これを退けた。
アメリカ・ミネアポリス郊外のモール・オブ・アメリカにある巨大なレゴの展示物
レゴブロックの使用目的は﹁おもちゃ﹂の域に留まらず、これで彫像を作ったり、モザイクで巨大な絵を作ったり、複雑な機械を作ったりするような、熱狂的な愛好者が多く存在する。なかには、数十万個の部品を使った重さ数十キロの彫像作品もある。実際に機能する南京錠や振り子時計、さらにハープシコード、エアコンまでもがレゴで作られている。また、ルービックキューブを解くという難しい技を、レゴのモーターとカメラを使って行う作品もある。
ポーランドの芸術家 Zbigniew Libera は、アウシュビッツを題材にした架空のレゴシリーズ﹁レゴ強制収容所︵LEGO Concentration Camp︶﹂という作品を発表した[6]。
アメリカのロックバンドホワイト・ストライプスの歌﹁フェル・イン・ラブ・ウィズ・ア・ガール﹂︵Fell in Love with a Girl︶のミュージック・ビデオにもレゴが使われている。監督のミシェル・ゴンドリーは、まず実演をビデオに撮影し、それをデジタル化した動画を、すべてレゴブロックで再現してコマ撮りアニメにした。この作品は2002年にMTVのビデオミュージック賞を受賞した。モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイルのDVDには、レゴのミニフィグで﹃キャメロット﹄のミュージカル場面を再現した作品が収録されている。
レゴはさまざまな予想外の使い方もされている。たとえばブレンダン・ポウエル・スミス牧師はレゴの聖書を作った。The Brick Testamentには、そのレゴ聖書の写真が2,000枚以上掲載されている。大学教授デーヴィット・ガントレットによるtheory.org.ukには、社会理論家のレゴ版がある。LDrawというソフトウェアを使えば、レゴの3DCGを作ることができる。ブロックの高い精度を利用して、物体の正確な寸法と相対位置を認識させるコンピュータビジョンの研究でも、テストデータの作成に使われている。
レゴブロックを使った自作のデジタル動画は、﹁レゴスタジオ﹂という製品を使って作ることもできる。これには、レゴウェブカム︵LogitechのUSB QuickcamのOEM︶や、コンピューターに録画するソフトウェア、カメラに写らない場所からミニフィグを操作するための透明なプラスチックの棒、スティーヴン・スピルバーグに似たミニフィグが付属している。
1992年、ギネスブックにレゴ製品で作った物が2件登録された。一つは、4.45メートル×5.22メートルの世界最大の城で、スウェーデンのテレビ局が40万個のレゴブロックで作ったもので、もうひとつは、545メートルの長さの線路と機関車3両である。その後も多くの挑戦者が数々のレゴ種目の記録を競い、ギネスブックにはレゴの記録が単独カテゴリで存在する[15]。
レゴ製の家
レゴブロックで実際に人間が居住可能な家を建築した例もある。2009年9月にはBBCのテレビ番組﹃James May's Toy Stories﹄において、約330万個のレゴブロックを使って一軒家を建設し、番組の司会者であるジェームズ・メイがその家で数日間生活するという企画を行ったことがある[16]。番組ではこの家の買い手を募集したが購入希望者は現れず、結局9月下旬には家は取り壊され、使用されたレゴブロックはチャリティーオークションにかけられた[17]。
レゴ社の社員として、イベントの展示作品を作るとともに、子供向けの制作教室を開いている[18]。レゴ社の各国法人が募集し、テストの結果レゴ社本社より認定される。日本では2002年にレゴジャパンの直江和由が認定されたのが第1号である[18]。
レゴランド・ディスカバリー・センターごとに1名だけ配属され、施設内で開催するワークショップの運営、モデル考案、制作を行うとともに、イベント用の大きな作品の制作を行っている[19]。コンテストで選ばれ、各レゴランド・ディスカバリー・センターの運営元の社員となる[19]。日本では﹁レゴランド・ディスカバリー・センター東京﹂に所属する大澤よしひろが最初[19]。﹁レゴランド・ディスカバリー・センター大阪﹂のマスターモデルビルダーとなったなかやまかんなは、世界で13人目、世界初の女性である[20]。
レゴブロックの名前とブロックを使ってビジネスをすることをレゴ本社が承認する制度。認定プロビルダーは、レゴブロックを使った制作や啓蒙などさまざまなビジネスを行っている。レゴの製品開発の支援を取ることもある[6]。レゴの専任担当者が情報を集めて候補者に直接コンタクトを取り、手続を経たうえで認定される。プロビルダーはレゴ社の所属ではない社外の人間であるが、レゴの担当者と直接連絡を取ることができ、レゴを使ったアイデアの相談なども行える。日本では2011年に三井淳平が初めて選ばれた。
2023年12月3日、レゴ社はアメリカのゲーム会社Epic Gamesとパートナーシップを締結し、同社のゲーム﹃フォートナイト﹄でプレイできる新たなゲームモードとして﹃LEGOフォートナイト[21]﹄をリリースすることを発表し、同年12月7日に正式にリリースされた[22]。キャッチコピーは﹁キミの冒険をはじめよう!﹂。
バトルロイヤルモードの島︵約2km四方︶約20個分の広大なフィールドを舞台に、クラフトアイテムや食料などを集めたり、野生生物と戦ったり、建物を建てたりして自分だけの世界を作ることができる[23]。レゴ社は公式サイトにて本モードを﹁究極のサバイバルクラフトアドベンチャー﹂と紹介している[24]。登場するフォートナイトのキャラクターは全てミニフィグをモチーフにした﹁LEGOスタイル﹂にアレンジされており、今後のアップデートで更なるLEGOスタイルが追加されていく予定。また、マルチプレイにも対応しており、最大7人の他のプレイヤーと一緒に冒険することができる。
本モードは、配信開始より国内外の様々なメディアから高い評価を得ている。Foebes JapanのPaul Tassiは、LEGOフォートナイトを﹁Minecraftに真正面から挑むものである﹂と述べており、ブランド力のあるフォートナイトとレゴのパートナーシップによるものであるからこそ、これほどの巨大タイトルに対抗できる勢いを生み出すことができると、本モードへの期待を示した[25]。また、本モードの人気が伸びず失敗してしまうケースについて﹁失敗すればとてつもない時間の無駄になるが、私はそうはならないと思う﹂とも述べている。さらに、Game Watchの畠中健太は、草木、影、火などの描写が非常に美しくリアルでありながら、キャラだけでなく牛や羊といった動物なども細部まで細かくレゴ化されており、フォートナイトの中に﹁レゴらしさ﹂を練り混ぜている点を高く評価した[26]。
1960年代から1980年代にかけ多数発売され、警察署・消防署やガソリンスタンドなど町の代表的な建物や乗り物など多数商品化された。
1966年に発売された。軌間は37.5ミリで2010年以降の製品は車両に乾電池を搭載し、赤外線リモコンで操作する。過去にはレールから給電する物や乾電池を搭載して車両に付いたスイッチで操作する物も存在した。
- 働く人シリーズ ハーペーインターナショナル(スイス)
- プレイモービル ジオブラ・ブランドスタッター(ドイツ)
- Minimates Art Asylum(アメリカ)
- KUBRICK、BE@RBRICK、BABEKUB、B@WBRICK
- Qee Toy2R(香港)
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