不連続性の分類
不連続性の分類
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実軸上の点 x0 の近傍で定義される実変数 xの実数値をとる函数 fが点 x= x0 で不連続という場合を考える。便宜のため、
をそれぞれ x= x0 における fの左または右からの片側極限とする。また、L− = L+ であるときはこの一致する値を単に
で表す。
(一)可除不連続点: L− と L+ が有限確定︵存在して有限︶で相等しいが f(x0) ≠ Lであるとき、f(x) は x= x0 に除去可能な不連続点 (removable discontinuity) を持つという。f(x0) の値を変更して﹁x = x0 においても連続であるようにする﹂ことができるという意味でこの不連続性は除きうる。よりはっきり述べれば、函数
は x= x0 においても連続になる。
(二)跳躍不連続点: L− と L+ が有限確定だが等しくない場合
を函数 fの x0 における跳び、跳躍 (jump)、段差 (step) あるいは間隙 (gap) などといい、f は x= x0 において跳び jの跳躍不連続点 (jump discontinuity)、段差不連続点 (step discontinuity) あるいは間隙不連続点 (gap discontinuity) を持つなどという。この不連続性にとっては f(x0) の値が何であるかということは影響しない︵しかし、x0 において左連続あるいは右連続のいずれかであるようにすることはできる︶。
(三)真性不連続点: 極限
か
の少なくとも一方が有限確定でない︵存在しないか無限大の︶場合、x0 は真性不連続点 (essential discontinuity) または無限不連続点 (infinite discontinuity) である。なお、複素数変数の関数では、これらの用語の意味は異なる。
除去可能不連続点と跳躍不連続点とを総称して第一種不連続点 (discontinuity of the first kind) と呼ぶ︵除去可能不連続点は跳びが 0 の跳躍不連続点と思える︶。これに対して第二種不連続点 (discontinuity of the second kind) とは、片側極限の一方が存在しない場合︵真性不連続点︶をいう。
L+ ≠ f(x0) のとき右不連続、L− ≠ f(x0) のとき左不連続ということもある。
﹁除去可能な不連続性︵点︶﹂という言葉が、x0 の左右両側からの極限が有限確定で相等しいが、函数は x0 で定義されないというような場合に誤って用いられることがある[1]。しかし函数の連続性および不連続性の概念は、函数の定義域に属する点に対してのみ定義されるものであるから、このような用法は不適切である。このような不定点は正確には除去可能特異点である。
例
編集関数の不連続点の集合
編集関連項目
編集脚注
編集参考文献
編集- Malik, S. C.; Arora, Savita (1992). Mathematical analysis, 2nd ed. New York: Wiley. ISBN 0470218584
外部リンク
編集- Discontinuous - PlanetMath.org
- "Discontinuity" by Ed Pegg, Jr., The Wolfram Demonstrations Project, 2007.
- Weisstein, Eric W. "Discontinuity". mathworld.wolfram.com (英語).