持続化給付金詐欺
持続化給付金詐欺(じぞくかきゅうふきんさぎ)は、2020年(令和2年)を中心に新型コロナウイルスの経済対策の一環として支給された持続化給付金の不正受給を目的として、日本全国で多数発生した詐欺事件。現役の税務署職員やアルバイト感覚で加担した大学生なども逮捕され社会問題化した。
時系列
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●2020年︵令和2年︶9月28日 - 兵庫県警察は西宮市職員2人を詐欺容疑で逮捕︵その後職員1人は懲役1年6か月の判決︶。
●2020年︵令和2年︶10月30日 - 経済産業省は、10月29日までに持続化給付金の返還の申し出が6028件、金額で計7億9200万円あったと発表した[1]。
●2020年︵令和2年︶11月 - 沖縄タイムス記者が那覇署に出頭し、沖縄県警察が逮捕。
●2020年︵令和2年︶12月2日 - 給付金200万円を騙し取ったとして国立印刷局の職員2人が警視庁に逮捕され、その後さらに2人を追加で書類送検した。警視庁は、職員の内1人が同僚らに不正受給の方法を指南し報酬を受け取ったとみている[2][3]。
●2020年︵令和2年︶12月 - 愛知県警察は東京国税局甲府税務署の職員男性を詐欺の疑いで逮捕。
●2021年︵令和3年︶1月7日 - 沖縄県警察は50代の男性税理士を詐欺の疑いで逮捕︵その後家族も逮捕︶。
●2021年︵令和3年︶1月 - 慶應義塾大学野球部所属の学生が不正受給に関与していたとして逮捕された[4][5]。
●2021年︵令和3年︶1月21日 - 3億円の給付金をだまし取ったとして、首謀者の栃木県の男︵23歳︶を逮捕。個人事業主を装わせた300人に対し、数万円の報酬を支払っていたとみられる。
●2021年︵令和3年︶2月 - 日本中央競馬会の栗東トレーニングセンターと美浦トレーニングセンターで勤務する調教師と厩務員ら100人以上が、持続化給付金を不正受給していたことが判明した[6]。
●2021年︵令和3年︶6月 - 給付金事務を取り扱う当の経済産業省の若手官僚2人が不正受給に関与していたとして逮捕された[7][8][9]。
●2022年︵令和4年︶5月及び6月 - 家族4人で犯行グループを形成し、持続化給付金総額10億円あまりを騙し取った疑いで逮捕[10]。
●2022年︵令和4年︶6月 - 現役の鶴見税務署職員ら現・元東京国税局職員2人を含む7~10人前後の中核グループが、持続化給付金総額2億円あまりを騙し取った疑いで逮捕[11]。
その他
編集- 2021年1月に放送されたテレビドラマ相棒19の12話「欺し合い」では、当事件が題材として扱われた。
脚注
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(一)^ “給付金の返還申し出、6000件超 不正受給逮捕で急増 返還7.9億円‥朝日新聞デジタル”. 朝日新聞. (2020年10月31日)
(二)^ “国立印刷局職員2人逮捕 給付金詐取疑い、同僚指南か”. 日本経済新聞. 2020年10月27日閲覧。
(三)^ “持続化給付金詐取容疑、新たに印刷局職員2人を書類送検”. 産経新聞. 2020年10月27日閲覧。
(四)^ “慶大生ら詐欺容疑で再逮捕 コロナ給付金、松江”. 産経新聞. (2021年2月23日). オリジナルの2022年3月11日時点におけるアーカイブ。 2022年3月11日閲覧。
(五)^ “プロ野球名将の孫、持続化給付金詐欺の元慶大生に実刑判決”. 山陰中央新報. (2022年3月30日). オリジナルの2022年4月3日時点におけるアーカイブ。 2022年4月16日閲覧。
(六)^ 厩務員ら100人以上、持続化給付金不正受給か 読売新聞 2021年2月18日
(七)^ “﹁経産省詐欺官僚﹂金銭トラブル常習だった!ウソ投資話・借金踏み倒し...役所は身上調査したのか?――ほか3編”. J-CASTテレビウォッチ (2021年7月1日). 2022年3月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年3月11日閲覧。
(八)^ “経産省キャリア2人を再逮捕 詐欺容疑、総額1千万円超”. 朝日新聞デジタル (2021年7月19日). 2021年7月24日閲覧。
(九)^ “経産省キャリアの給付金詐欺 別の会社でも家賃支援給付”. SankeiBiz. (2021年7月3日). オリジナルの2021年7月11日時点におけるアーカイブ。 2021年7月3日閲覧。
(十)^ “10億円を騙しとった給付金詐欺男﹁人助けのため﹂の呆れた言い分”. フライデーDIGITAL. (2022年6月24日). オリジナルの2022年7月8日時点におけるアーカイブ。 2022年8月8日閲覧。
(11)^ “持続化給付金2億円詐欺事件 知人が語る主犯格のセコすぎる素顔”. フライデーDIGITAL. (2022年7月11日). オリジナルの2022年8月8日時点におけるアーカイブ。 2022年8月8日閲覧。