放逸
仏教用語 放逸, プラマーダ | |
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サンスクリット語 | Pramāda, pramada |
チベット語 |
བག་མེད་པ། (Wylie: bag med pa; THL: bakmepa) |
中国語 | 放逸 |
日本語 | 放逸 |
英語 |
heedlessness, carelessness, unconcern |
懈怠と似ているが、放逸は、懈怠および貪・瞋・癡の三不善根の上に、悪を防がず、善を修せざる状態に対して、特に指摘されるものである。﹃阿毘達磨倶舎論﹄などでは、五位七十五法のうち、大煩悩地法の一つに数えられる[4]。﹃大乗百法明門論﹄によれば随煩悩位に分類され、そのうち大随煩悩である。
釈迦は、﹁なまけることなく︵不放逸, appamāda︶、自己を完成せよ﹂という遺誡を残して入滅した[5]。
handa'dāni bhikkhave āmantayāmi vo,
vayadhammā saṅkhārā appamādena sampādethā
さあ比丘たちよ、いまあなたたちに伝えよう。
さまざまの事象は過ぎ去るものである。怠ることなく修行を完成なさい。
抜粋
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有益なことを多く語っても、放逸の人はそれを実践しない。
牛飼いが他人の羊を数えるように、彼は沙門の仲間に入らない。[3]—ダンマパダ,19
—ダンマパダ,21-22
出典
編集- ^ 櫻部・上山 2006, p. 114.
- ^ 中村 2002, p. 96.
- ^ a b c 上村勝『ダンマパダの教え―初期仏教の「反社会」主義』1987年、16-22頁。ISBN 978-4480841780。
- ^ 岩波仏教辞典 1981, p. 718.
- ^ 岩波仏教辞典 1981, p. 718~719.
参考文献
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●中村元他﹃岩波仏教辞典﹄岩波書店、1989年。ISBN 4-00-080072-8。
●櫻部建、上山春平﹃存在の分析<アビダルマ>―仏教の思想︿2﹀﹄角川書店︿角川ソフィア文庫﹀、2006年。ISBN 4-04-198502-1。︵初出‥﹃仏教の思想﹄第2巻 角川書店、1969年︶
●櫻部建﹃倶舎論﹄大蔵出版、1981年。ISBN 978-4-8043-5441-5。