波佐見焼
長崎県東彼杵郡波佐見町付近で産する陶磁器
波佐見焼(はさみやき)は、長崎県東彼杵郡波佐見町付近で産する陶磁器。21世紀になって新たに誕生した「やきもの」の産地である[1]。
概要
編集歴史
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こんにちの波佐見焼そのものは新しいが、波佐見町でのやきものの歴史は古い。江戸時代の後期には、染付磁器の生産量では日本一であり、コンプラ瓶などは日本国外へも輸出されていた[1]。日本国内にもくらわんか碗のような庶民向けの日用品として波佐見焼は流通していた[1]。
その後、波佐見町は最寄りの鉄道駅がある佐賀県有田町の有田焼の下請け業となった。2002年に発覚した雪印牛肉偽装事件をはじめとする牛肉偽装事件をきっかけに﹁地域ブランド表示﹂が日本全国的に厳格化され、波佐見町も下請けから波佐見焼として独立することを余儀なくされた[1]。
当時、波佐見焼は無名のブランドであり、波佐見町の窯元は将来に不安を抱いたが、地域が一丸となり、江戸時代の波佐見焼に立ち返り、﹁現代生活に合った大衆向けでリーズナブルな日用食器﹂を目指すことにした[1]。