着信音
背景
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電話網から着信が通知されたとき、電話機は﹁鳴動﹂︵ring︶し、電話機の所有者に電話に出るよう促す。固定電話網︵公衆交換電話網、PSTN︶においては、着信の通知は交換機が発生する電流︵呼出信号︶によって行われる。初期の電話機は、この電流をそのまま電気機械式のベルに流して音を出していた。英語において着信時の電話機の鳴動を"ring"︵﹁鐘を鳴らす﹂の意味︶と呼称するのはこのためである。携帯電話やIP電話などにおいては、帯域外で着信を通知するメッセージが電話機に送られ、電話機が、あらかじめ設定した着信音を鳴らす。着信側の電話機で着信音が鳴っているとき、発信側の電話機では呼出音︵リングバックトーン、RBT︶が鳴っている。
PSTNで用いられる呼出信号は、北アメリカでは周波数20ヘルツ、電圧90ボルトの交流電流である。アメリカのいくつかの電話会社では、着信音を使い分けられるように複数の周波数︵20/30/40Hz、22/33/44Hzなど︶を使用した。ヨーロッパでは、周波数は25ヘルツで、電圧は60 - 90ボルトである。日本では、周波数は15 - 20ヘルツ、電圧は75ボルトで、1秒オン・2秒オフの3秒周期と郵政省令︵事業用電気通信設備規則︶で定められている[1]。なお、この時間周期は呼出音と同一であるが、着信音と呼出音は必ずしも同期はしていない。
後の電話機では、呼出信号を検出したら、ベルを鳴らすのではなく電子音を鳴らすようになった。
出典
編集- ^ “電話サービスのインタフェース 第4.0版”. NTT東日本. 2016年8月8日閲覧。