砂時計
経過時間を計る器具の一種
歴史
編集機構
編集本体
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砂時計の本体部分は、ガラス等の透明な材料で作られた、両端が閉じ、中央がくびれた管でできており、その中には本体の容積の半量以下の砂が封入されている。
本体部分は、ガラスの成形上の理由から丸底のものが多く、保持するための外枠がついている場合が多い。くびれはオリフィス又はその形状の相似から、﹁蜂の腰﹂とも言われる。
砂
編集使用法と仕組み
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砂時計の天地を逆にすると、砂は少量ずつくびれを通過して管の下部へと落下していく。砂時計の反転から砂の落下終了までの時間は、それぞれの砂時計で決まっているので、すべての砂が落下したのを視認することにより、その時間の経過を知ることができる。計測後には、また上下を反転させれば、再度計測が可能である。
用途
編集象徴
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コンピュータの処理で待ち時間が生じたときの、画面上の目印︵アイコン︶として砂時計の絵が使われることがある。また、ロンジンの﹁翼の砂時計﹂のようにブランドロゴに採用している企業もある。
以上のように時間という概念のシンボルとして扱われることが多い。
ヨーロッパにおいては死の伝統的シンボルであり、命の刻限が次第に減っていくことへの暗示とされている。
羽根の生えた砂時計が墓石の図柄として用いられることがある。
また、中世においては、砂時計は海賊旗のデザインとしても用いられた。
オリオン座の形は砂時計に例えられる。
その形状から統計分析などでは二極に分化して両端が膨れた状態が砂時計に例えられることがある︵﹁消費者の砂時計理論﹂など[2]︶。
パズルとして﹁3分計れる砂時計と5分を計れる砂時計で7分を測るにはどうしたらよいか﹂などの砂時計を用いた問題が、ひとつのパターンといえるほどによく出題される。
オイル時計
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砂時計とよく似た機構を持つものに、オイル時計がある。水と油のように、比重が異なり、混じり合うことのない2種類の液体を封入した時計で、2つ開いた穴のうち、一方の穴から比重の大きい水を下部に滴下させ、もう一方の穴から比重の軽いオイルが上部に逃げるようになっている。水とオイルは区別が付くように着色される。
さらに、この変形例として、比重の大きい液体と、比重の小さい粒体を用いて、﹁砂﹂が上っていくように見える砂時計もある。
著名な砂時計
編集- 島根県大田市の仁摩サンドミュージアムには、世界最大で一年を計れる砂時計「砂暦」がある。
脚注
編集- ^ a b 『日本大百科全書』砂時計
- ^ “米消費は二極化した「砂時計」(NY特急便)”. 日本経済新聞. (2011年11月16日) 2014年7月2日閲覧。
関連文献
編集- 砂時計の七不思議―粉粒体の動力学(田口善弘 中公新書 1995年 ISBN 4121012682) 第12回(1996年度)講談社出版文化賞・科学出版賞受賞