腫瘍

組織・細胞が生体内の制御に反して自律的に過剰に増殖することによってできる組織塊

: Tumor

: NeoplasmNeoplasmNeoplasia

語源

編集

もとはラテン語で単に「腫れ上がる」という意味であった。

概念

編集




分類

編集

細胞動態による分類

編集

Benign tumor

宿

Malignant tumorCancer

宿宿

組織学的分類

編集

病理組織学的に上皮系と間葉系を分類する場合、発生学的分類とはいささか異なっている。病理組織学的に上皮系とは成熟個体の上皮を形成する組織のことである。

特徴

編集

細胞

編集

多くの腫瘍細胞は正常組織細胞と比較して異型性が認められている。

染色体

編集

多くの腫瘍細胞は正常染色体と比較して欠失転座などが認められている。

良性腫瘍と悪性腫瘍の比較
良性腫瘍 悪性腫瘍
発育形式 圧排性、膨張性、連続的 浸潤性、破壊性、不連続
被包(境界) 完全被包(明瞭) 不完全被包(不明瞭)
発育速度 遅い 速い
転移 なし あり
再発 少ない 多い
異型性 軽度 重度
細胞の分化度 成熟 未熟
壊死、出血 少ない 多い
全身への影響 軽度 重度

人類の化石上の腫瘍

編集

160万年から180万年前の人類の化石に骨肉腫、198万年前の化石からは脊椎の良性腫瘍の痕跡が確認されている[1]

脚注

編集

出典

編集
  1. ^ 170万年前のヒト化石に最古のがん発見 NATIONAL GEOGRAPHIC 2016年7月29日配信 2021年7月25日閲覧。

関連項目

編集
  • 腫瘍学
  • 病理学
  • WHO分類 - 世界保健機関(WHO)の下部組織であるIARCが定めた腫瘍分類
  • 機能性腫瘍
  • 転移
  • DreamLab - スマートフォン向けのアプリケーション。腫瘍や新型コロナウイルスへの有効物質の探索などを行う。