花茶
花茶︵はなちゃ、中国語: 花茶; 拼音: huāchá; 注音符号: ㄏㄨㄚ ㄔㄚˊホアチャァ︶は中国茶の一種。緑茶や青茶など茶の製法によって分類する六大分類とは別種に分類される。そのため、最近では六大分類に花茶を加える方法で中国茶を分類するのが主流となっている。
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/4/40/Kougeicha_02.jpg/240px-Kougeicha_02.jpg)
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/7/70/Jasmine_tea.jpg/240px-Jasmine_tea.jpg)
(白いものはジャスミンの花弁)
概要
編集
花茶には、製法や原料により三つの種類が存在する[1]。
●花弁の香りを茶葉に移したもの。茶葉には香りを吸収するという特性があり、それを利用した製法である。
●乾燥させた花弁を茶葉に混ぜたもの。この製法だけで作られたものの他のに、上記の製法で作られたあと花弁を加える手順を踏むものもある。
●本来の﹁茶﹂は使わず、ハーブティのように花弁そのものを煎じて飲むもので、こちらは漢方薬として発達したものである。ただし、このような、茶樹を由来としない茶を花茶ではなく違う区分として取り扱う資料も多く見られる[2]。本項ではこの類の茶は解説しない。
また、茶葉を加工する際、糸で縛ったりして整形し、茶を抽出する際に茶葉の形状の変化や花の出現する様子を楽しめるものもあり、それらを一般に工芸茶あるいは龍須茶[3]と呼ぶ。
歴史
編集製法
編集花茶の種類
編集代表的な花茶としては以下のものが挙げられる。
茶葉を主原料としたもの
編集
●ジャスミン茶︵茉莉花茶︶ - モクセイ科ソケイ属のマツリカ︵茉莉花、アラビアジャスミン︶の花を香りづけに使用したもの。花冠そのものを茶葉に混ぜたものもある。
●珠蘭花茶 - 乾燥させた珠蘭(センリョウ科のチャラン : Chloranthus spicatus (Thunb.) Makino)の花を茶葉に混ぜたもの。
●桂花茶 - キンモクセイの花弁を香りづけに使用したもの。青茶を土台とする桂花烏龍茶もある。
●蓮茶 - ハスの雄しべを香りづけに使用したもの。ベトナムでよく飲まれる[4]。
花そのものを使用するもの
編集
●菊花茶 - 乾燥させた菊の花に湯を注して飲むが、プーアル茶など、他の茶葉と混ぜて使用することもある。漢方としても扱われている。
●洋菊茶 - 菊花茶と同じく。菊花茶は黄色い花であるのに対し、洋菊茶は白い花。また茶外茶としては菊花茶とは効能が違うとされている。
●薔薇茶︵玫瑰茶︶ - ハマナスの、開花する直前のつぼみを乾燥させて茶として飲むほか、黒茶などとブレンドして飲む。
●玳玳花茶 - ダイダイの花を乾燥させたものに湯を注して飲む。
参考資料
編集- 成美堂出版編集部、2004、『茶葉の選び方、おいしい淹れ方が解る中国茶の楽しみ方BOOK』、成美堂出版 ISBN 9784415071336
- 棚橋篁峰、2003、『中国茶文化』、紫翠会出版 ISBN 9784916007872