中国茶具(ちゅうごくちゃぐ)では、中国茶を楽しむために使用する道具を紹介する。中国茶を楽しむために、数多くの道具が考案されている。

茶器のセット例。これだけあれば台湾式工夫茶を楽しめる。

基本的な茶具

編集
 
王亜琴作普洱茶用茶器 江蘇省美術協会主催「新人新作」展三等賞受賞作品


蓋椀

編集

蓋椀[1](ガイワン、がいわん)とは、蓋のついた茶碗である。日本の一般的な湯飲みと違い、蓋は蓋椀のなかに配置するようになっている。茶杯と同じように茶を注ぎ入れて飲むだけでなく、茶葉を蓋椀に入れて茶を抽出し、蓋を少しずらして茶杯に茶を注ぎ入れたり、直接茶を飲んだりする。茶芸の世界では品茗杯(ひんめいはい)と呼ぶ[2]

茶壺

編集



使




茶海

編集

[1])(zh)()()[3] 1980使[3]

茶杯

編集

[1] 使

聞香杯

編集

[1][4] 使 使

その他の茶具

編集

中国茶をさらに楽しむために、数多くの茶具が発明されている。茶壺のメンテナンスを行うものや、茶葉を取り扱うためのものなど様々である。

茶罐、茶筒

編集

[4][5][6]

茶托

編集

茶托(ちゃたく)は、蓋椀あるいは茶杯を置くものと、茶杯と聞香杯の2つを並べておくものの2種類ある。蓋椀や茶杯と対となっている茶托もある。(→茶托)

茶船

編集

[1] 使[3]

水盂

編集

水盂[1](すいう)、茶缸(チャコウ)[7]とは、湯や茶殻を捨てるための容器である。茶缸は卓上に置いて使用する。

茶盤

編集

[1]使[4] 使[4]
 
花梨製中国茶茶道全組

茶漏

編集

茶漏[1](ちゃろう)とは、茶葉を茶壺に投入する際、茶葉を入れやすくするための漏斗である。

茶挟

編集

茶挟[1](ちゃぎょう)とは、熱湯で温められた茶器や工芸茶を挟むなど、対象を扱う際に素手で触れることを避けるために用いる、ピンセット状の道具である。

茶則

編集

[1]

茶杓・茶通

編集

茶杓[1](チャーシャオ、ちゃしゃく)とは、茶荷や茶則から茶葉を移すためのさじ状の道具である。

茶通[1](チャートン、ちゃつう)とは、茶壷の注ぎ口に詰まった茶葉を取り除いたり、茶葉を注いだ茶壺や蓋椀の上部に浮かぶ泡を取り除いたりするために使用する道具である。 茶杓と茶通は、ひとつの道具としてまとめられている場合が多い。

茶荷

編集

茶荷[8](ちゃか)とは、茶葉を茶壺や蓋椀に投入する前に、茶缶などから茶葉を移し替え、茶葉を鑑賞したり取り分けたりするための道具である。

茶巾

編集

[7]使使使使[7]

その他

編集

茶壺などから注がれる茶の中に含まれる細かな茶葉を取り除くための茶漉しや、専用の茶漉しを用いて茶を抽出することができるマグカップなど、様々な茶具がある。

脚注

編集
  1. ^ a b c d e f g h i j k l 香りを楽しむ中国茶の事典 150p,151p
  2. ^ 台湾茶の楽しみ方とおいしい料理 84p
  3. ^ a b c 台湾茶の楽しみかたとおいしい料理 81p
  4. ^ a b c d 台湾茶の楽しみかたとおいしい料理 82p
  5. ^ 製茶されてすぐに楽しむものを新茶と呼ぶのに対し、1年以上熟成させた茶を陳茶と呼ぶ
  6. ^ 近年では、餅茶を、茶葉を崩さずにそのままの状態で保存する容器が販売されている
  7. ^ a b c 台湾茶の楽しみかたとおいしい料理 83p
  8. ^ 香りを楽しむ中国茶の事典 162p

参考文献

編集
  • 工藤佳治 (2007). 中国茶辞典. 勉誠出版. ISBN 9784585060574 
  • 棚橋篁峰 (2003). 中国茶文化. 紫翠会出版. ISBN 9784916007872 
  • 成美堂出版編集部 (2004). 茶葉の選び方、おいしい淹れ方が解る中国茶の楽しみ方BOOK. 成美堂出版. ISBN 9784415071336 
  • 成美堂出版編集部 (2000). 香りを楽しむ中国茶の事典. 成美堂出版. ISBN 4415009859 
  • 池田麻由子 (2008). 宜興茶壺二十三撰 極める紫砂茶壺(中国茶急須の選び方・愉しみ方). グリーンキャット. ISBN 9784990267261 
  • 楊品瑜 (1999). 台湾茶の楽しみ方とおいしい料理. 三心堂出版社. ISBN 4883423131 

関連項目

編集

外部リンク

編集