観音開き
両開きの一種
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/8/87/Miroku_Zushi.jpg/200px-Miroku_Zushi.jpg)
概要
編集観音菩薩像を納めた厨子の多くが、このような形の扉を持っていることに由来する呼称である。
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自動車のドアにおける観音開き
編集(ミニ・クラブマン)
自動車のドアでは、特に欧州市場向けバンのバックドアによく見られる。ヨーロッパではフォークリフトによる荷役作業に適している点が好まれ、開けた扉が邪魔にならないよう、開き角を270°として車体に沿わせるものが多い。また、インナーリアビューミラーの視界を妨げる中央でのドアの重なりを避け、左右で大きさが異なる非対称ドアも増えている。
北米市場で販売台数の多いピックアップトラックでは、延長キャブ車で後席の乗降を楽にする目的で多く用いられている。この場合、寸法の関係でリアドアが極端に小さいものが多く、側面衝突︵Tボーンクラッシュ︶に備え、前後ドアの合せ目にピラーを内蔵している。リアドアにはアウタードアハンドルが無く、開閉もフロントドアが開いている時にしかできないようになっている。一方、開発途上国向けや業務用途のダブルキャブ車は、リアドアヒンジがBピラーに着く一般的な4ドアとなる。
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かつてより数を減らしてはいるが、乗用車の乗降用ドアにも採用例がある。ピラーの有無に関わらず、リアドアの足元が広く開くため乗り降りしやすいという利点がある。しかし、リアドアが、﹁スーサイドドア﹂︵自殺ドア︶と呼ばれる後側にヒンジを有するドアとなって、衝突などの際、シートベルト無しでは乗員が車外に投げ出されるおそれがあったり、走行中に開いたドアが風圧によって戻りにくいなど問題が大きい。ピックアップトラックと同様、現在の乗用車では、リアドアのみを個別に開閉できる観音開きはほとんど無い︵大手自動車メーカーでは皆無︶。利便性を高めつつ、4ドア︵あるいは左右非対称の1・2ドア︶に見せないためのスタイリング手法として採用されているものはあるが、この場合、アウタードアハンドルを装備しておらず、フロントドアを開けてからではないと開閉操作ができないようになっている。
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派生用法
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料理
魚の切り身、鶏肉などの厚い素材に中央から左右に包丁を入れて両側に開いて薄くする切り方を、観音開きと呼ぶ。
俳諧
連句において連続する3つの句の3番目︵付句︶が1番目︵打越︶と同じ素材・文字・文体などである︵輪廻する︶ことを、観音開きと呼ぶ︵扉付とも︶。すなわち、3つの句が前後対称の形式となっているのを観音開きの形になぞらえた用語である。連句の趣旨は繰返し・停滞・後戻りを嫌うため観音開きは忌避される。
脚注
編集- 注釈
- 出典