霊の戦い
この記事は中立的な観点に基づく疑問が提出されているか、議論中です。(2010年12月) |
聖書
編集ローザンヌ誓約
編集福音派のローザンヌ誓約では、霊の戦い、霊的闘争について誓約されている。ジョン・ストットは教会に敵対する人間の背後には「もろもろの悪霊」(エペソ6:12)が潜んでいると解説する。ストットは人々が非キリスト教思想、異端、カルトの教えを信じるのは、「偽りの父」(ヨハネ8:44)、「惑わしの霊」(第一ヨハネ2:18-26、4:1-3)の働きでないとすれば、理解することは不可能であると指摘する。悪魔は教会を偽りで惑わすことができなければ、キリストの無い世俗社会を教会に侵入させ、さらに教会を外側から迫害すると警告する。聖書箇所はエペソ6:12、第二コリント4:3-4、エペソ6:11、13-18、第二コリント10:3-5、一ヨハネ2:18-26、4:1-3、ガラテヤ1:6-9、第二コリント2:17、4:2、ヨハネ17:15[4]
歴史
編集古典的な悪魔学
編集正統的なキリスト教会は悪魔、サタンとして知られている堕天使の現実の存在を聖書啓示に基づいて告白した。この確信は、教父たちの文書、初代教会の会議の信条、教派の信仰告白でも確認されている。
キリスト教会の古典的な立場では、サタン、悪魔として知られている堕落した霊的な存在は、世界中で時々その実在を顕示すると信じられている。これらの存在の第一の目的は人間をだますことである。彼らの第一任務は、地上で神の御心がなされるのを妨げ、未信者がキリストを信じられないようにし、クリスチャンがイエスの真の弟子となるのを妨害することである。サタンは「偽りの父」(ヨハネ8:44)、「私たちの兄弟たちの告発者」(黙示録12:10)と呼ばれている。
霊の戦いの段階
編集地上レベルでの霊の戦い
編集悪霊追い出しの働き。聖書にはイエス・キリストが12弟子(使徒)を遣わされた時、弟子らが悪霊を追い出す権威(エクスーシア、ギリシア語: ἐξουσία)を与えられた記述がある(マタイ10:1)。ピリポがサマリアでキリストを宣べ伝えた時にも、「汚れた霊につかれた多くの人たちからは、その霊が大声で叫んで出て行」った(使徒8:7)。新約聖書に一番頻繁に登場し、宣教師が遭遇するのはこのレベルでの霊の戦いであるとされる。
2段階目の霊の戦い
編集戦略レベルの霊の戦い
編集文学
編集戦略レベルの霊の戦いの文学として、フランシス・E・ペレティの『この暗闇の世界』がある[7]。
教科書
編集讃美歌
編集讃美歌 (1954年版)の目次では、375番「見よ、むらがるあくの霊」から387番「みかみのことばをかざしてすすまん」までが、霊の戦いである。
脚注
編集参考文献
編集- 『組織神学』ヘンリー・シーセン 聖書図書刊行会
- 『悪霊を追い出せ-福音派の危機を克服するために』奥山実 マルコーシュ・パブリケーション
- 『プロテスタントとカトリックの団結ですか?』ICM出版
- 『キリスト者の戦い』マーティン・ロイドジョンズ いのちのことば社
- 『聖霊の第三の波』ピーター・ワーグナー暁書房、1991年
- 『霊の戦いの祈り』マルコーシュ・パブリケーション
- 『天の女王との戦い』マルコーシュ・パブリケーション
- 『地域を支配する霊』マルコーシュ・パブリケーション
- 『力あるキリスト教』チャールズ・クラフト新生運動
- 『神の権威』プレイズ出版
- 『聖書にみる霊の戦い』尾形守 マルコーシュ・パブリケーション社 2003年 ISBN 4938764741
- 『さまよえる現代人たち 新・新宗教の素顔と実態』ホープ出版 1995年 ISBN 4938858029
- 『今日の宗教ブームと悪霊の働き』いのちのことば社 1989年 ISBN 9784264010593
- 『霊の戦いの諸相』1991年 暁書房
- ローザンヌ運動『霊の戦い-その聖書的・包括的理解に関するナイロビ声明-』関西ミッション・リサーチ・センター
- 『聖書が教える「霊の戦い」』内田和彦いのちのことば社、1994年
- 『平和の神の勝利-霊的戦いの聖書神学』山崎ランサム和彦 プレイズ出版 2009年