「スタイロベート」の版間の差分

履歴の双方向閲覧

← 古い編集新しい編集 →

削除された内容追加された内容

ビジュアルウィキテキスト

インライン

2014年5月27日 (火) 14:26時点における版

シチリアのセジェスタにあるドーリア式神殿。3段のクレピドーマになっていて、その最上段がスタイロバテスである。

スタイロベート︵stylobate︶またはステュロバティス︵ギリシア語: στυλοβάτης︶は、ギリシア建築において階段状の基壇であるクレピドーマの最上段を意味し、それが神殿の床面となり、その上に円柱を立てたコロネードを形成する。神殿の基壇は、地面をならし平らな層状に石を積んで形成された。スタイロベートは基壇の最上段を指し、その下の︵複数の︶段はステレオバテス (stereobate) と呼ぶ。また、スタイロベートが基壇全体を指すこともある。スタイロベートの大きさは神殿の他の部分の寸法と密接に関連する。ギリシアのドーリア式神殿では、スタイロベートの長さと幅の比率が決まっており、初期のドーリア式神殿では円柱の高さはスタイロベートの幅の3分の1と決まっていた。古代ローマではコリント式オーダーで異なる解釈を採用し、ポルチコ前の階段以外では基壇を階段状にせず、より高いスタイロベートを採用した。

参考文献

Curl, James Stevens. "Stylobate." A Dictionary of Architecture and Landscape Architecture. Oxford University Press, 2006.
Lord, John. The Old Roman World. Kessinger Publishing, 2004.
Conway, Hazel and Roenisch, Rowan. Understanding Architecture. Routledge, 2006.

@@ 1行目: / 1行目: @@
 [[ファイル:Segesta-bjs-5.jpg|thumb|right|200px|[[シチリア]]の[[セジェスタ]]にある[[ドーリア式]]神殿。3段の[[クレピドーマ]]になっていて、その最上段がスタイロバテスである。]]
 [[ファイル:Maison carree side.jpg|right|thumb|200px|[[ニーム (フランス)|ニーム]]にある古代ローマの[[メゾン・カレ]]。ローマ建築のスタイロベートの例]]
-'''スタイロバテス'''（stylobate）または'''ステュロバティス'''（{{lang-el|στυλοβάτης}}）は、[[ギリシア建築]]において階段状の基壇である[[クレピドーマ]]の最上段を意味し、それが神殿の床面となり、その上に[[柱|円柱]]を立てた[[コロネード]]を形成する。神殿の基壇は、地面をならし平らな層状に石を積んで形成された。
+'''スタイロベート'''（stylobate）または'''ステュロバティス'''（{{lang-el|στυλοβάτης}}）は、[[ギリシア建築]]において階段状の基壇である[[クレピドーマ]]の最上段を意味し、それが神殿の床面となり、その上に[[柱|円柱]]を立てた[[コロネード]]を形成する。神殿の基壇は、地面をならし平らな層状に石を積んで形成された。
 スタイロベートは基壇の最上段を指し、その下の（複数の）段は'''ステレオバテス''' (stereobate) と呼ぶ。また、スタイロベートが基壇全体を指すこともある。