ボーダーフリー
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ボーダーフリー (border free)とは大学・短大・高校・専門・中学等の教育施設において、入学学力試験を設けない、または入学希望の受験者数定員割れ等で不合格者が皆無又は僅かであることで偏差値を計算することが出来ない又は偏差値が低い教育施設のこと。または中堅大学である日東駒専産近甲龍[1]未満という同年代学力平均以下であることを示す偏差値50前後や50未満で最終学歴として他者から評価され辛い大学・短大群を指す際にも使われる。特に1990年代初頭以降に安易に設置が認可されて新設された私立大学・短大に多い。インターネット上のマウントの意味で同年代学力平均越えの偏差値の大学に対して、使われることもあるが、定義から外れているため誤りである。実力不足講師・教授職、高卒就職したくない学生の単なる受け皿作りとなっていることや税金投入・無償化対象に含めることの是非や廃止を求める批判が度々起こる。別名Fラン[2][3][4]。
概要
2007年時点で高卒後の専門を含む教育機関への進学率は76.3%、 大学への進学率は47.2%であった。1990年の大学への進学率は24.6%であり、20年程で約2倍も上昇したが、 こうした大学への進学者の急激な増加はかつての大学受験というフィルターを通すことで、全ての大卒した者というだけでは同年齢人口の中で平均を超える学力を持っていることを保証しなくなったことを意味する。1990年代初頭に浪人生の数が最大だったなど当時の大学への進学はそれだけ高い学力と学習にかける時間、さらには進学への強い学習意欲と意志が必要とされるものだった。大学進学が容易化して大卒資格の価値が落ちた背景には少子化なのに非専門的系大学設置を安易に多数認めたこと、外国人で補充や定員割れを何年も起こしてるところに閉鎖命令を出さないことにある。2000年6月23日の週間朝日によるとFランクの大学が全国の私立大学の4割を占めていて、2009年7月31日の朝日新聞によると私立大の46.5%・短期大学の69.1%が定員割れなので日本約半数の大学は学力が低くとも進学出来てしまう閉鎖命令を出すべき無駄な大学と指摘されている。週間ポストは18歳人口がより多かった1985年に大学生185万人だったが、2009年には285万人と100万人も増えた。偏差値上位校の卒業生の内定率は90%以上で昔と変わっていない一方で、Fラン大学卒の内定率は4割以下の学校が多く、全体を押し下げている。彼らが大企業でホワイトカラーの職に就くのは難しいが、逆に中堅以上大学卒は昔に比べても就職難易度は変わっていないと報道している[3][5]。脚注
(一)^ 関東の日東駒専、関西の産近甲龍は偏差値55前後であり、大学受験合格者は同年代平均学力よりも少し高いことを示す中堅大学。
(二)^ Fランク化する大学p13︵小学館新書︶音真司
(三)^ ab危ない大学・消える大学p23-26. 2008年、島野清志
(四)^ “偏差値45・Fラン大卒のサラリーマンが年収750万円――男35歳、低学歴ハッピーになれた理由とは?”. 日刊SPA! (2016年12月11日). 2020年7月17日閲覧。
(五)^ “大学生ホワイトカラー内定率悪化はFラン大学生数増えたから”. NEWSポストセブン. 2020年7月17日閲覧。