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「ミュンヘン国際音楽コンクール」の版間の差分

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'''ミュンヘン国際音楽コンクール'''(Internationaler Musikwettbewerb der ARD)は、[[ドイツ公共放送連盟]](ARD)主催で、毎年[[ミュンヘン]]で行われている国際音楽コンクール。

'''ミュンヘン国際音楽コンクール'''(ミュンヘンこくさいおんがくコンクール、Internationaler Musikwettbewerb der ARD)は、[[ドイツ公共放送連盟]](ARD)主催で、毎年[[ミュンヘン]]で行われている国際音楽コンクール<ref>日本で「ミュンヘン・ドイツ放送コンクール」「ミュンヘン・コンクール」等と呼ばれることがあるが、他にもミュンヘン・コンクールとしか呼びようの無いイヴェントもある為、少し注意が必要である</ref>


「ミュンヘン・ドイツ放送コンクール」「ミュンヘン・コンクール」等と呼ばれることがあるが、他にもミュンヘン・コンクールとしか呼びようの無いイヴェントもある為、少し注意が必要である。

==沿革・概要==

このコンクールは1952年に第1回が開催され、2006年で55回目を迎え世界の権威ある国際コンクールの中でも、歴史と伝統のある難関なコンクールとして知られている。

ミュンヘン国際音楽コンクールは1952年に第1回が開催され、2006年で55回目を迎えた。世界の権威ある国際コンクールの中でも、歴史と伝統のある難関なコンクールとして知られている。

このコンクールは、第1回目は[[ピアノ]]部門のみで開催されたが、1953年の第2回目以降は、声楽、ピアノ、[[ヴァイオリン]]、ピアノ・デュオ、ヴァイオリン・ピアノ・デュオ、[[木管楽器]]、[[金管楽器]]、[[打楽器]]等から、4~7部門を設定して行われている。

このコンクールは、第1回目は[[ピアノ]]部門のみで開催されたが、1953年の第2回目以降は、声楽、ピアノ、[[ヴァイオリン]]、ピアノ・デュオ、ヴァイオリン・ピアノ・デュオ、[[木管楽器]]、[[金管楽器]]、[[打楽器]]等から、4~7部門を設定して行われている。



同コンクールの管楽器・打楽器部門は[[ジュネーヴ国際音楽コンクール]]と並んで最高の権威を持っており、入賞者からは[[ハインツ・ホリガー]]、[[ペーター=ルーカス・グラーフ]]、[[カール・ライスター]]、[[ファゴット#著名なファゴット奏者|クラウス・トゥーネマン]]、[[ヘルマン・バウマン]]、[[モーリス・アンドレ]]、[[ブラニミール・スローカー]]、[[ラデク・バボラーク]]、[[吉原すみれ]]など、世界的な演奏家を輩出している。


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==日本人の第1位優勝者==

==日本人の歴代第1位優勝者==

*1970年 [[東京クヮルテット]] ([[弦楽四重奏]]部門)

*1970年 [[東京クヮルテット]] ([[弦楽四重奏]]部門)

*1980年 [[田中淑恵]](声楽部門)

*1980年 [[田中淑恵]](声楽部門)

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*1997年 [[清水直子]] ([[ヴィオラ]]部門)

*1997年 [[清水直子]] ([[ヴィオラ]]部門)

*2005年 [[岡崎慶輔]] (ヴァイオリン部門)

*2005年 [[岡崎慶輔]] (ヴァイオリン部門)

*2018年 葵トリオ(ピアノ三重奏部門)

*2018年 葵トリオ(ピアノ三重奏部門)([[小川響子]](ヴァイオリン)・[[伊東裕]](チェロ)・[[秋元孝介]](ピアノ))

*2019年 佐藤晴真(チェロ部門)

*2019年 [[佐藤晴真]](チェロ部門

*2021年 岡本誠司(ヴァイオリン部門)



==ヴァイオリン部門歴代入賞者==

==ヴァイオリン部門歴代入賞者==



2005年に行なわれ日本人が1位と2位を占めて、話題となったヴァイオリン部門は、1953年から2005年まで延べ17回開催され、1958年から入賞順位がつけられるようになった。1958年以降の開催数は15回になるが、その歴代入賞者の中で、

2005年に行なわれ日本人が1位と2位を占めて、話題となったヴァイオリン部門は、1953年から2021年まで延べ21回開催され、1958年から入賞順位がつけられるようになった。1958年以降の開催数は19回になるが、その歴代入賞者の中で、1位受賞者は日本人3名、ポーランド人2名、韓国人1名のわずかに6名であり、殆どの年が1位なしの2位、3位である。ヴァイオリン部門は、なかなか1位が出ない、特に難関な部門である。しかし、近年はコンクールそのものの方針転換により、審査の厳格性は大幅に緩くなっている。

1位受賞者は日本人2名、ポーランド人2名のわずかに4名であり、殆どの年が1位なしの2位、3位である。ヴァイオリン部門は、なかなか1位が出ない、特に難関な部門である。しかし、近年はコンクールそのものの方針転換により、審査の厳格性は大幅に緩くなっている。

*1953年

*1953年

**順位なし Michele Boussinot (フランス)

**順位なし [[ミシェル・ブシノー]](Michele Boussinot) (フランス)

**順位なし [[イゴール・オジム]](ユーゴスラビア)

**順位なし [[イゴール・オジム]](ユーゴスラビア)

**順位なし [[エディト・パイネマン|Edith Peinemann]] (西ドイツ)

**順位なし [[エディト・パイネマン]] (Edith Peinemann)(西ドイツ)

*1956年

*1956年

**順位なし Tessa Robbins (イギリス)

**順位なし テッサ・ロビンス(Tessa Robbins) (イギリス)

*1958年

*1958年

**第1位 なし

**第1位 なし

**第2位 Oscar Yatco (フィリピン)

**第2位 {{仮リンク|オスカー・ヤッコ|en|Oscar Yatco}}(フィリピン)

*1961年

*1961年

**第1位 なし

**第1位 なし

**第2位 [[志田とみ子]](日本)

**第2位 [[志田とみ子]](日本)

**第2位 Yossef Zivoni (イスラエル)

**第2位 ヨッシ・ツィヴォーニ(Yossef Zivoni) (イスラエル)

**第3位 [[ゲルハルト・ヘッツェル]](西ドイツ)

**第3位 [[ゲルハルト・ヘッツェル]](西ドイツ)

*1966年

*1966年

**第1位 [[コンスタンティ・クルカ]] (ポーランド)

**第1位 [[コンスタンティ・クルカ]] (ポーランド)

**第2位 Izabella Petrosian (ソ連)

**第2位 イザベラ・ペトロシアン(Изабелла Петросян) (ソ連)

**第3位 Jurij Mazurkevic (ソ連)

**第3位 ユーリー・マズルケヴィッチ(Jurij Mazurkevic) (ソ連)

*1969年

*1969年

**第1位 なし

**第1位 なし

**第2位 Cristiano Rossi (イタリア)

**第2位 クリスチャーノ・ロッシ(Cristiano Rossi) (イタリア)

**第2位 [[柳田昌子]](日本)

**第2位 [[柳田昌子]](日本)

**第3位 Emmy Verhey (オランダ)

**第3位 [[エミー・ヴェルヘイ]] (オランダ)

*1972年

*1972年

**第1位 なし

**第1位 なし

**第2位 Nilla Pierrou (フランス)

**第2位 ニラ・ピエロ(Nilla Pierrou) (フランス)

**第3位 Ernst Kovacic (オーストリア)

**第3位 エルネスト・コヴァチッチ(Ernst Kovacic) (オーストリア)

*1975年

*1975年

**第1位 なし

**第1位 なし

**第2位 Dora Schwarzberg (イスラエル)

**第2位 ドーラ・シュワルツバーグ(Dora Schwarzberg) (イスラエル)

**第3位 [[カヤ・ダンチョフスカ]] (ポーランド)

**第3位 [[カヤ・ダンチョフスカ]] (ポーランド)

**第3位 Eugen Sarbu (ルーマニア)

**第3位 エフゲン・サーブ(Eugen Sarbu) (ルーマニア)

*1978年

*1978年

**第1位 なし

**第1位 なし

**第2位 Hae-Kyoung Kim (韓国)

**第2位 キム・ヘギョン(Hae-Kyoung Kim) (韓国)

**第3位 [[オリヴィエ・シャルリエ]](フランス)

**第3位 [[オリヴィエ・シャルリエ]](フランス)

**第3位 Irina Tseitlin (無国籍)

**第3位 イリーナ・ツェイトリン(Irina Tseitlin) (無国籍)

*1981年

*1981年

**第1位 なし

**第1位 なし

**第2位 Gwen Hoebig (カナダ)

**第2位 グエン・ホエビン(Gwen Hoebig) (カナダ)

**第3位 Florian Sonnleitner (西ドイツ)

**第3位 フローリアン・ゾンライトナー(Florian Sonnleitner) (西ドイツ)

*1984年

*1984年

**第1位 [[久保田巧]](日本)

**第1位 [[久保田巧]](日本)

**第2位 [[クリスチャン・テツラフ]](西ドイツ)

**第2位 [[クリスチャン・テツラフ]](西ドイツ)

**第3位 Peter Matzka (アメリカ)

**第3位 ペーター・マツカ(Peter Matzka) (アメリカ)

*1988年

*1988年

**第1位 なし

**第1位 なし

**第2位 Mi-Kyung Lee (韓国)

**第2位 イ・ミギョン(Mi-Kyung LEE) (韓国)

**第3位 Sonig Tchakerian (イタリア)

**第3位  {{仮リンク|ソニグ・チャケリアン|it|Sonig Tchakerian}} (イタリア)

*1992年

*1992年

**第1位 なし

**第1位 なし

**第2位 Erez Ofer (イスラエル)

**第2位 エツェツ・オフェル (Erez Ofer) (イスラエル)

**第3位 Pavel Sporcl (ロシア)

**第3位 {{仮リンク|パーヴェル・シュポルスル|ru|Шпорцл, Павел}} (ロシア)

**第3位 Scott St.John (カナダ)

**第3位 {{仮リンク|スコット・セント・ジョン|en|Scott St.John}} (カナダ)

*1995年

*1995年

**第1位 Piotr Plawner (ポーランド)

**第1位 ピョートル・プラヴネル(Piotr Plawner) (ポーランド)

**第2位 Bettina Gradinger (オーストリア)

**第2位 ベティナ・グラディンガー(Bettina Gradinger) (オーストリア)

*1999年

*1999年

**第1位 なし

**第1位 なし

**第2位 Bin Huang (中国)

**第2位 ファン・ビン(Bin Huang) (中国)

**第3位 Andrei Bielov (ウクライナ)

**第3位 アンドレイ・ヴィエロフ(Andrei Bielov) (ウクライナ)

**第3位 Francesco Manara (イタリア)

**第3位 {{仮リンク|フランチェスコ・マナラ|it|Francesco Manara}} (イタリア)

*2001年

*2001年

**第1位 なし

**第1位 なし

**第2位 Annette von Hehn (ドイツ)

**第2位 アンネッテ・フォン・ハーン(Annette von Hehn) (ドイツ)

**第3位 Yamei Yu (ドイツ)

**第3位 ヤメイ・ユ(Yamei YU) (ドイツ)

**第3位 MinJung Kang (韓国)

**第3位 カン・ミンジュン(Min-Jung KANG) (韓国)

*2005年

*2005年

**第1位 [[岡崎慶輔]](日本)

**第1位 [[岡崎慶輔]](日本)

**第2位 [[山田晃子]](日本)

**第2位 [[山田晃子]](日本)

**第3位 Katja Lammermann (ドイツ)

**第3位 カティア・ラーママン(Katja Lämmermann) (ドイツ)

*2009年

*2009年

**第1位 Hyeyoon Park(韓国)

**第1位 パク・ヘヨン(Hye-yoon PARK)(韓国)

**第2位 白井圭(日本)【聴衆賞】

**第2位 白井圭(日本)【聴衆賞】

**第3位 Lily Francis(アメリカ)

**第3位 リリー・フランシス(Lily Francis)(アメリカ)

**特別賞 Sergey Dogadin(ロシア)

**特別賞 {{仮リンク|セルゲイ・ドガディン|en|Sergey Dogadin}}(ロシア)

*2013年

**第1位 なし

**第2位 {{仮リンク|キム・ボムソリ|en|Bomsori Kim}}(韓国)、[[:en:Christel Lee|クリステル・リー]](アメリカ)

*2017年

**第1位 なし

**第2位 サラ・クリスティアン (Sarah Christian)(ドイツ)、アンドレア・オビソ(Andrea Obiso)(イタリア)

**第3位 [[:en:Kristine Balanas|クリスティーン・バラナス]](ラトビア)

*2021年

**第1位 [[岡本誠司]](日本)

**第2位 ドミトリー・スミルノフ(Dmitry Smirnov)(ロシア)

**第3位 アレクサンドラ・ティルシュ(Alexandra Tirsu)(モルドバ/ルーマニア)【聴衆賞】


== 脚注 ==

{{脚注ヘルプ}}

<references />



==外部リンク==

==外部リンク==


2022年10月25日 (火) 01:11時点における最新版


Internationaler Musikwettbewerb der ARDARD[1]

沿[]


19521200655 11953247


1[]


1970  

1980 

1983  

1984  

1997  

2005  

2018 ()

2019 

2021 

[]


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  • 1953年
  • 1956年
    • 順位なし テッサ・ロビンス(Tessa Robbins) (イギリス)
  • 1958年
  • 1961年
  • 1966年
    • 第1位 コンスタンティ・クルカ (ポーランド)
    • 第2位 イザベラ・ペトロシアン(Изабелла Петросян) (ソ連)
    • 第3位 ユーリー・マズルケヴィッチ(Jurij Mazurkevic) (ソ連)
  • 1969年
  • 1972年
    • 第1位 なし
    • 第2位 ニラ・ピエロ(Nilla Pierrou) (フランス)
    • 第3位 エルネスト・コヴァチッチ(Ernst Kovacic) (オーストリア)
  • 1975年
    • 第1位 なし
    • 第2位 ドーラ・シュワルツバーグ(Dora Schwarzberg) (イスラエル)
    • 第3位 カヤ・ダンチョフスカ (ポーランド)
    • 第3位 エフゲン・サーブ(Eugen Sarbu) (ルーマニア)
  • 1978年
    • 第1位 なし
    • 第2位 キム・ヘギョン(Hae-Kyoung Kim) (韓国)
    • 第3位 オリヴィエ・シャルリエ(フランス)
    • 第3位 イリーナ・ツェイトリン(Irina Tseitlin) (無国籍)
  • 1981年
    • 第1位 なし
    • 第2位 グエン・ホエビン(Gwen Hoebig) (カナダ)
    • 第3位 フローリアン・ゾンライトナー(Florian Sonnleitner) (西ドイツ)
  • 1984年
  • 1988年
  • 1992年
  • 1995年
    • 第1位 ピョートル・プラヴネル(Piotr Plawner) (ポーランド)
    • 第2位 ベティナ・グラディンガー(Bettina Gradinger) (オーストリア)
  • 1999年
  • 2001年
    • 第1位 なし
    • 第2位 アンネッテ・フォン・ハーン(Annette von Hehn) (ドイツ)
    • 第3位 ヤメイ・ユ(Yamei YU) (ドイツ)
    • 第3位 カン・ミンジュン(Min-Jung KANG) (韓国)
  • 2005年
    • 第1位 岡崎慶輔(日本)
    • 第2位 山田晃子(日本)
    • 第3位 カティア・ラーママン(Katja Lämmermann) (ドイツ)
  • 2009年
    • 第1位 パク・ヘヨン(Hye-yoon PARK)(韓国)
    • 第2位 白井圭(日本)【聴衆賞】
    • 第3位 リリー・フランシス(Lily Francis)(アメリカ)
    • 特別賞 セルゲイ・ドガディン英語版(ロシア)
  • 2013年
  • 2017年
    • 第1位 なし
    • 第2位 サラ・クリスティアン (Sarah Christian)(ドイツ)、アンドレア・オビソ(Andrea Obiso)(イタリア)
    • 第3位 クリスティーン・バラナス(ラトビア)
  • 2021年
    • 第1位 岡本誠司(日本)
    • 第2位 ドミトリー・スミルノフ(Dmitry Smirnov)(ロシア)
    • 第3位 アレクサンドラ・ティルシュ(Alexandra Tirsu)(モルドバ/ルーマニア)【聴衆賞】

脚注[編集]

  1. ^ 日本で「ミュンヘン・ドイツ放送コンクール」「ミュンヘン・コンクール」等と呼ばれることがあるが、他にもミュンヘン・コンクールとしか呼びようの無いイヴェントもある為、少し注意が必要である

外部リンク[編集]