奄美群島の名字
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奄美の苗字は、1871年︵明治3年︶に薩摩藩によって、強制的に一字姓に改姓が行われたものである。
なぜ薩摩藩が、奄美︵諸島︶を一字姓にしたのか。その理由はいろいろ考えられるが、もともと姓は島の有力者を郷士格に取り立てたときに与えたものであるが、奄美を中国風に見せかけるため、あるいは大和と区別するために一字姓にしたものと考えられている。 逆に沖縄は三字姓を中心にしている。つまり奄美は一字、沖縄は三字とすると薩摩にとって区別しやすいのである。
日本の苗字はすべて基本的に地名を負っていると考えられるが、奄美の一字姓では地名よりも二字姓の一部を採ったものや、吉字、願望によるものが多いことが特徴である。
明治になってからは、本土での差別や好奇の目を恐れ、島出身であることを隠すために二字姓に変えた例もある。
関東大震災の朝鮮人虐殺事件では、奄美の人も朝鮮人に間違われて被害を受けている。
なお、奄美でももともとの二字・三字姓がなくはない。これは薩摩の役人によってもたらされたものという。
それには、吉野、山口、森山、有村、豊島、元山、山元、伊地知、田畑、平瀬などがある。