斎藤正二
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斎藤 正二︵さいとう しょうじ、1925年︿大正14年﹀12月11日 - 2011年︿平成23年﹀1月21日 ︶は、日本の教育学者、創価大学名誉教授。
経歴
東京府︵現東京都八王子市︶生まれ。1953年、東京大学文学部教育学科卒業。雑誌﹃日本短歌﹄︵日本短歌社︶編集長、﹃現代日本詩人全集﹄︵東京創元社︶編集長、雑誌﹃短歌﹄︵角川書店︶編集長、などを歴任。日本大学文理学部および芸術学部講師、國學院大學文学部講師、二松学舎大学教授、東京電機大学理工学部教授、創価大学教育学部教授、1996年定年、名誉教授。1979年﹁日本的自然観の研究﹂で名古屋大学教育学博士。人物
﹁日本的自然観﹂﹁やまとだましい﹂﹁サクラ︵桜︶﹂等の言葉に象徴される日本伝統イデオロギーの構造を、歴史的に解明した著述がある。特に﹃日本人とサクラ﹄︵講談社︶は﹁桜の社会科学の古典﹂︵佐藤俊樹﹃桜が創った﹁日本﹂﹄︶と評されている。代表作に﹃﹁やまとだましい﹂の文化史﹄︵講談社︶、﹃日本的自然観の研究﹄︵八坂書房、全2巻︶など。 初期には、アララギの歌人︵21歳で同人欄作家に推挙された︶として、また文芸評論家として活躍した。その頃の人物像については、中井英夫﹃黒衣の短歌史﹄︵潮出版社︶、岡井隆﹃ぼくの交遊録﹄︵ながらみ書房︶に記述されている。 外国文学の翻訳も多い。 堀一郎に師事した。西脇順三郎、瀧井孝作、三好達治、等の文人と親しい交流があった。著作
単著
- 『芭蕉――自然を愛した詩人』(岩崎書店、1959年)
- 『書物と印刷の文化史』(国土社、1960年)
- 『戦後の短歌』(社会思想社、1966年)
- 『「やまとだましい」の文化史』(講談社、1972年)
- 『日本人と植物・動物』(雪華社、1975年)
- 『花の思想史』(ぎょうせい、1977年)
- 『日本的自然観の研究』(八坂書房、全2巻、1978年)
- 『日本人とサクラ』(講談社、1980年)
- 『若き牧口常三郎』(第三文明社、1981年)
- 『世界子どもの歴史』Ⅰ先史時代 (第一法規、1985年)
- 『日本的自然観の変化過程』(東京電機大学出版局、1989年)
- 『古事記の物語 神がみのパフォーマンス』(八坂書房、1989年)
- 『斎藤正二著作選集』(八坂書房、全7巻、2001-2006年)
- 『牧口常三郎の思想』(第三文明社、2010年)
共著
翻訳
- 『キュビスムの画家たち』 ギヨーム・アポリネール (緑地社) 1957
- 『現代芸術の精神』 ワシリー・カンディンスキー (昭森社) 1958
- 『大学教育の理念 アメリカの高等教育概観』 フランシス・ミレー・ロジャース (緑地社) 1958
- 文学とは何か (G.ミショー、世界教養全集、平凡社、1961
- 芸術に関する101章 アラン 世界教養全集、平凡社、1962
- 『ハックルベリ・フィンの冒険』 マーク・トウェイン (角川文庫)、1962
- 『仮面の民俗学』 ジャン・ルイ・ベドゥアン (白水社・文庫クセジュ、1963)
- 『トム・ソーヤーの冒険』 マーク・トウェイン (角川文庫) 1964
- 『ガリヴァー旅行記』 ジョナサン・スウィフト (角川文庫、1964)
- 『バイロン詩集』 ジョージ・ゴードン・バイロン 世界の詩集 (角川書店) 1967
- 『富への道』 フランクリン、世界の人生論、角川書店、1968
- 『イリュミナシオン』 アルチュール・ランボー ランボー全集 (雪華社) 1970
- 『二都物語』 チャールズ・ディケンズ (学研)
- 『フランクリン自伝』 ベンジャミン・フランクリン (講談社文庫) 1973
- 『怪談』 ラフカディオ・ハーン (講談社文庫) 1976
- 『ザルモクシスからジンギスカンへ ルーマニア民間信仰史の比較宗教学的研究』 林隆共訳、エリアーデ著作集11 (せりか書房、1976-1977)
- 『日本人の住まい』 エドワード・S・モース (藤本周一共訳、八坂書房、1979)
- ゴンボ・ゼーブス.カルマそのほか.書簡『ラフカディオ・ハーン著作集14-15』 (恒文社、共訳) 1983-1988
- 東西文学評論その他 『ラフカディオ・ハーン著作集5』 (恒文社、共訳) 1988
編集・監修等
- 『日本を知る事典』(社会思想社)
- 『牧口常三郎全集』(第三文明社)
- 『学問と情熱』 第33巻 牧口常三郎――こどもたちのしわわせのために(紀伊国屋書店)