ローマの噴水

﹃ローマの噴水﹄︵ローマのふんすい　イタリア語‥Fontane di Roma︶は、イタリアの作曲家オットリーノ・レスピーギが1916年に作曲した交響詩。日本語表記に際し、﹃ローマの泉﹄と訳されることもある。

概説

いわゆる﹁ローマ三部作﹂の端緒となった作品である。後に続く2作品同様、連続して演奏される4つの部分からなる。 4つの楽章のそれぞれは、ローマの名所の異なる時代や時間の噴水が描かれている。初演された際には評論家の嘲笑を買っていたが、その後もっとも有名な交響詩の一例として知られるようになった。

3332・4331・Tp,Trg,Pt,Cl,Cel,Cp,2Ap,Pf,Org, Str. 演奏時間は約15分

︵伊;La fontana di Valle Giulia all'Alba︶牧歌的な光景にたたずむ夜明けの噴水が描かれ、朝ぼらけのなか家畜が通り過ぎる。

︵伊;La fontana del Tritone al mattino︶トリトンの噴水に近いベルニーニの噴水の彫像に見ることができるような、朝の日差しの中で踊るナイアデスとトリトンが描かれている。ホルンは、神々や女神たちがほら貝を吹き鳴らすさまを示している。

︵伊;La fontana di Trevi al pomeriggio︶ネプチューンの新たな勝利を告げる凱旋式に導かれて始まる。

︵伊;La fontana di Villa Medici al tramonto︶よりメランコリーに沈んだような雰囲気を伝えつつ、輝かしい夕焼けが消えていく風景を描く。