群遅延と位相遅延
(群遅延特性から転送)
フィルタ回路において、入力波形と出力波形の位相差から遅延時間を計算する手法として、位相遅延を求める方法と、群遅延を求める方法がある。
波形にひずみが生じないようにするためには、できるかぎりフィルタ回路の遅延時間を一定にする必要がある[1]。この一例としてベッセルフィルタがある。
群遅延の求め方[3]
群遅延︵グループ遅延、group delay︶τg は、入力波形と出力波形の位相差φを角周波数ωで微分したものであり、
で求められる。
位相遅延が単純に2つの正弦波の﹁ピークの差﹂なのに対して、群遅延は﹁うなりのピークの差﹂と考えることができる[2][4]。
位相遅延[編集]
位相遅延︵phase delay︶ τp は、入力波形と出力波形の位相差φを角周波数ωで割ったものであり、 で求められる。 位相には 2πn の不定性︵φ と φ+2πn の間で区別が付かない︶が存在するため、フィルタ回路の特性の指標を表すときは、位相遅延よりも群遅延を用いることが多い[2]。群遅延[編集]
関連項目[編集]
参照[編集]
- ^ 相良岩男著 「わかりやすいフィルタ回路入門」 日刊工業新聞社 p.144 ISBN 4-526-05520-4
- ^ a b 未確認飛行C - 周波数特性 (ディジタル信号処理)
- ^ Agilent AN1287-1 ベクトル・ネットワーク解析の基礎 p.11
- ^ Stanford Exploration Project