直接金修復法

直接金修復法︵ちょくせつきんしゅふくほう︶とは、歯牙の修復において、金を直接・緊密に充填する修復法^[1]のこと。今の日本では、ほとんど選択されることのない修復法である。

特徴[編集]

金修復および修復材料としての金箔の利点欠点について。

●表面が汚染されていない場合、常温で分子結合が起きる。 ●加圧によって容易に溶接が可能。 ●展延性によって辺縁封鎖性に優れている。 ●十分な硬さを有している。 ●唾液等で溶解せず、腐食もない。 ●歯牙の変色が起きない。 ●生体為害性がない。 ●処置が短期間︵ほとんどが1回︶で済む。

●金色が目立つ。 ●熱伝導率が高すぎる。 ●操作性が悪い。 ●充填時に槌打することによって、痛みや不快感を与えることがある。

●初期齲蝕 ●磨耗症なお、金自体には歯質接着性を持たないため、便宜形態として起始点を形成する必要がある。

●広範囲に及ぶ齲蝕 ●歯髄腔が大きいために、十分な窩洞形成ができないもの ●著しい咬耗症 ●ラバーダム防湿が難しい場合 ●根未完成歯 ●槌打に耐えられない患者

(一)^ 岩久ら, P.4

●﹃保存修復学21﹄監修岩久正明、河野篤、千田彰、田上順次︵改訂版第1刷︶、永末書店、2002年3月30日。ISBN 4-8160-1114-5。