超イオン伝導体
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(高イオン伝導体から転送)
超イオン伝導体︵ちょうイオンでんどうたい、superionic conductor︶または高イオン伝導体︵こう—︶はイオン結合性の高い化合物のうち、その化合物の融点より十分低い温度領域で高いイオン伝導率︵イオン伝導度︶を持つもの指す。この場合のイオン伝導率はおよそ10−3 Ω−1・cm−1 である。超イオン導電体、固体イオニックスとも呼ばれる。
20世紀初めごろの、ヨウ化銀 (AgI)、ヨウ化銅 (CuI) などのイオン伝導性に関する研究が最も初期のものである。イオン伝導性を担うもの︵キャリア︶にはその化合物を構成する陽イオン、陰イオンのどちらかがなる︵どちらかは化合物によって異なる︶。また、同時に電子が電気伝導に寄与する化合物もある。
ヨウ化銀の場合、420–828 Kの温度範囲で超イオン伝導性を示す︵828 K はヨウ化銀の融点︶。この性質を示す結晶構造でのヨウ化銀︵超イオン伝導相︶は α-AgI といわれる。
燃料電池の電極材や電解質、センサーなどへの応用が研究されている。