ギリシャやイタリアの債務危機は決して対岸の火事ではない。日本の借金残高は2011年6月時点において943兆8096億円と過去最高を更新した。さらに、政府が閣議決定した2012年度の予算案では、新規国債発行額は44兆2440億円に達する。

 日本の財政破綻が現実味を帯びる中、政府では消費税増税が本格的に議論されている。民主党政権は財務省の描くシナリオに沿うかのように、消費増税を含む「社会保障と税の一体改革」を推し進めようとしている。

 こうした状況に対して「政府は国民のお金を略奪している」と憤るのは、2つの金融グループを創立した事業家であり、経営コンサルタント、経済評論家のジェームス・スキナー氏だ。

略奪大国』(ジェームス・スキナー著、フォレスト出版、1400円、税別)

 ジェームス氏は、新著『略奪大国 あなたの貯金が盗まれている!』(フォレスト出版)の中で、国家による略奪の仕組みを明らかにしている。