日本出版販売︵日販︶が、TikTokと出版社によるコラボ企画﹁TikTok﹃#本の紹介﹄文庫フェア﹂を、8月23日から10月11日︵月︶まで、全国の約600書店で開催する。
﹁10代が夏に読むべき作品﹂を、集英社、小学館、スターツ出版、文芸社、ポプラ社が選出し、各社のTikTok公式アカウントで紹介。紹介された動画は特設ページ﹁#本の紹介﹂で公開される。
日販が1月にTikTokで話題の文庫作品を紹介するフェアを行った結果、10代を中心に訴求効果があったことと、TikTokの一般ユーザーが紹介した作品が書店で注目を集め、売上増加、増刷、映像化などにつながるケースが相次いでいたことが、今回のフェアの背景にある。
小学館、集英社などが選ぶオススメ文庫
出版5社が選ぶ﹁10代が夏に読むべき作品﹂︵敬称略︶
﹃僕は君を殺せない﹄︵長谷川夕/集英社︶
﹃クジラは歌をうたう﹄︵持地佑季子/集英社︶
﹃置き去りのふたり﹄︵砂川雨路/小学館︶
﹃図書室の神様たち﹄︵櫻いいよ/小学館︶
﹃あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。﹄︵汐見夏衛/スターツ出版︶
﹃一瞬を生きる君を、僕は永遠に忘れない。﹄︵冬野夜空/スターツ出版︶
﹃あかね色の空に夢をみる﹄︵吉川結衣/文芸社︶
﹃月曜日が、死んだ。﹄︵新馬場新/文芸社︶
﹃宮廷のまじない師﹄︵顎木あくみ/ポプラ社︶
﹃僕と君の365日﹄︵優衣羽/ポプラ社︶
TikTokで話題になり筒井康隆の過去作品が緊急重版
7月27日に、小説紹介の投稿を中心に人気のTikTokクリエイター・けんごさんが、SF小説家・筒井康隆さんの30年以上前の作品﹃残像に口紅を﹄をTikTokで紹介した。
この投稿は、31秒間という短い時間の中で﹃残像に口紅を﹄の魅力を伝えつつ、続きが気になるところであとは﹁実際に読んで確かめてください﹂と締められており、購入意欲を促すものに仕上がっていた。
そしてこれが話題を呼んだ結果、全国の書店やネット販売で﹃残像に口紅を﹄の売上が急増し、35000部の緊急重版が行われた。
若者世代に人気のTikTokと、若者の本離れに悩んでいた出版社によるデジタルとリアルが融合した新たな取り組みがどのような結果となるのか、今後も注目していきたい。
1993年生まれ、学生時代に米・西海岸のド田舎に留学。スケボーと強制的な乗馬漬けの日々を過ごす。会社員、アパレルおよび副業・外国人向けツアーガイドを経て、ライターに。
日本語ラップ、映画、カートゥーン、お笑いに浸る毎日。ほかにもアウトドア系、サイクリング、乗馬、料理、登山、その他諸々。
最近は、﹃ポケモンユナイト﹄を修行する毎日です。
0件のコメント