読者にもキャラクターにも嫌われるヒロイン・ラヘル
もう一点、﹃神之塔﹄で型破りだと思った要素が、ヒロイン︵?︶の少女・ラヘルだ。 ﹁塔の頂上で本物の空を見たい﹂という願いを持つ彼女は、作中において徹底的に持たざる者として描かれている。ダークヒーローにすらなれないダーティーっぷり
しかし、ラヘルはそんな逆境にめげない。手を差し伸べてくれた人を裏切り、あらゆる汚い手を使い、恵まれた人間へのコンプレックスを爆発させながら塔を登っていく。 その姿は時に、優秀な血統を持つ貴族や才覚ある者が理不尽な支配を敷く、﹁神之塔﹂の構造に不満を持つ人々からの共感を生みすらする。 ここまでならダークヒーロー然としているが、ラヘルの凄いところは、そうしてできた仲間にすらドン引きされるような利己的な行動を繰り返すことだ。 あまりにも利己的なため、登場した話ではほぼ100%コメント欄が荒れるほど読者から批判されている。夜とラヘル、2人と対比が物語をスリルに
しかし、筆者個人としては、ラヘルは﹃神之塔﹄に必要不可欠な存在だと思っている。 順当にパワーアップし、仲間を獲得し、主人公らしい道を行く主人公・夜と対比されるように、利己的に自分の道を行き、どうなるのか全く読めないラヘルの存在があるからこそ、﹃神之塔﹄をハラハラドキドキしながら読むことができている。 粗削りな部分もあるが、エンタメとしての確かな魅力を持った﹃神之塔﹄。今回紹介した以外にも﹁そんなのアリ!?﹂という展開はまだまだあるので、アニメだけでも一度観てみて欲しい。 LINEマンガで﹃神之塔﹄を読むアメコミ、バンド・デシネ、WebToon、世界の漫画に注目
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1件のコメント
匿名ハッコウくん(ID:5482)