いいなずけ(英語表記)I promessi sposi

改訂新版 世界大百科事典 「いいなずけ」の意味・わかりやすい解説

いいなずけ
I promessi sposi


A.182716202

 192

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のいいなずけの言及

【イタリア文学】より

…史上最もペシミスティックな詩人として世界中に知られたレオパルディは,同時に,特異な哲学と該博な文献学の知識の所有者で,死後に残された膨大な《瞑想集》は彼がロマン主義の時代にありながら,愛国的なロマン主義をはるかに逸脱した精神の持主であることを示している。 それに比べてマンゾーニは,外国勢力の圧政下に苦しむ民衆の男女を主人公に選んで,《いいなずけ》(初版1827,決定版1840)を著した。このスコット流の長編小説が国家統一期の精神界に大きな影響を及ぼしたのは,第1に外国の圧迫をはねのけるという社会的目標を扱っていたこと,第2にカトリシズムの精神が(あたかも《神曲》における三位一体説のごとく)作品の隅々にまで浸透していたこと,そして第3にトスカナ語に基準を置く洗練されたイタリア語の文章で表現したこと,の三つの主要な理由による。…

【マンゾーニ】より

…マンゾーニははじめその母方の影響を強く受け,無神論に傾いたが,1808年エンリケッタ・ブロンデルと結婚,その影響下にジャンセニスムの色彩の強いカトリックに改宗した。この改宗を転機にキリスト教的理想と自由・平等・博愛の精神を結びつけた詩や戯曲を書いたが,彼の名を後世にとどめる作品は歴史小説《いいなずけ》(1827)である。マンゾーニはこの小説によって近代イタリア語の模範を作った。…

※「いいなずけ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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