すくすく（読み）スクスク

デジタル大辞泉 「すくすく」の意味・読み・例文・類語

すく‐すく

 
﹇副﹈
1 勢いよく成長するさま。﹁すくすく︵と︶育つ﹂
2 樹木などがまっすぐにのびているさま。
﹁―した新樹のような若さに打たれながら﹂︿秋声・仮装人物﹀
3 弱々しく泣くさま。しくしく。
﹁―泣いている声がしていたというので﹂︿左千夫・野菊の墓﹀
4 勢いよく順調に進むさま。
﹁楽(ささ)浪(なみ)道(ぢ)を―と我がいませばや﹂︿記・中・歌謡﹀  

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精選版 日本国語大辞典 「すくすく」の意味・読み・例文・類語

すく‐すく

 

(一)〘 副詞 〙 ( ﹁と﹂を伴って用いることもある )
 (二)① とどこおりなく速やかに進んで行くさま、また、元気に勢いよく成長するさまを表わす語。ずんずん。ぐんぐん。どんどん。
(一)[初出の実例]﹁階(しな)たゆふ 楽浪道(ささなみぢ)を 須久須久(スクスク)と 我がいませばや﹂(出典‥古事記︵712︶中・歌謡)
 (二)﹁此の児(ちご)養ふ程に、すくすくと大きになりまさる﹂(出典‥竹取物語︵9Ｃ末‐１０Ｃ初︶)
 (三)② よそに心を向けないで、ただひたむきに進んで行くさま、飾らず率直に行なうさまを表わす語。
(一)[初出の実例]﹁いづかたにもいと聞きにくく苦しくなど、うたがひなくすくすくと言ひつづけたるを聞き給ふ心地﹂(出典‥夜の寝覚︵1045‐68頃︶二)
 (四)③ 樹木などが、高くまっすぐにのびているさまを表わす語。
(一)[初出の実例]﹁路傍(みちばた)にすくすくと立併べる枯柳の﹂(出典‥夜行巡査︵1895︶︿泉鏡花﹀二)
 (五)④ しくしく泣くさまを表わす語。
(一)[初出の実例]﹁すくすく泣いてゐる声がしてゐたといふので﹂(出典‥野菊の墓︵1906︶︿伊藤左千夫﹀)
  

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