もんだ

精選版 日本国語大辞典 「もんだ」の意味・読み・例文・類語

もん‐だ

 

(一)〘 連語 〙 ( ﹁ものだ﹂の変化した語 )
 (二)[ 一 ] ﹁もんだ﹂﹁もんじゃ﹂の形で用いる。
(一)① ＝ものだ[ 一 ]①
(一)[初出の実例]﹁合戦だといふのは死ぬもんだとおもへば﹂(出典‥雑兵物語︵1683頃︶上)
 (二)② ＝ものだ[ 一 ]②
(一)(イ) ＝ものだ[ 一 ]②(イ)
(一)[初出の実例]﹁おそろしい人もあるもんだ﹂(出典‥滑稽本・浮世床︵1813‐23︶初)
 (二)(ロ) ＝ものだ[ 一 ]②(ロ)
(一)[初出の実例]﹁己(おれ)も岡清兵衛殿御内(みうち)にゐた頃は武勇抜群の誉を得たもんだが﹂(出典‥文学者となる法︵1894︶︿内田魯庵﹀序︿一文字風帯﹀)
 (三)③ ＝ものだ[ 一 ]③
(一)[初出の実例]﹁長生はしたいもんだな﹂(出典‥吾輩は猫である︵1905‐06︶︿夏目漱石﹀四)
 (四)④ ＝ものだ[ 一 ]④
(一)[初出の実例]﹁かりにもお客だ。もうちっとやんはり口を利くもんだ﹂(出典‥息子︵1922︶︿小山内薫﹀)
 (五)⑤ ＝ものだ[ 一 ]⑤
(一)[初出の実例]﹁おめへのよふな、あたまのいい子もねえもんだ﹂(出典‥洒落本・伊賀越増補合羽之龍︵1779︶仲町梅音の段)
 (二)﹁﹃さうかねえ﹄﹃さうかねえもないもんだ﹄﹂(出典‥青年︵1910‐11︶︿森鴎外﹀六)
 (三)[ 二 ] ﹁…もんではない﹂﹁…もんじゃない﹂、または、﹁…もんでもない﹂などの形をとる。
(一)① ＝ものだ[ 二 ]①
(一)[初出の実例]﹁イヤハヤ見られた物(モン)ぢゃァねへ﹂(出典‥滑稽本・浮世床︵1813‐23︶二)
 (二)② ＝ものだ[ 二 ]②
(一)[初出の実例]﹁然し人は見掛によらないもんだからね。さう見くびったもんでもないよ﹂(出典‥濹東綺譚︵1937︶︿永井荷風﹀七)
 (三)③ ＝ものだ[ 二 ]③
(一)[初出の実例]﹁味方だとて、ゆだんせないもんだ﹂(出典‥雑兵物語︵1683頃︶下)

もんだの補助注記


丁寧体では﹁もんです﹂となる。
  

出典　精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について　情報 | 凡例

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