デジタル大辞泉 「アガディール」の意味・読み・例文・類語 アガディール(Agadir) モロッコ南西部、大西洋に面する港湾都市。スース川河口の北に位置する。16世紀前半にポルトガルの支配下に置かれ、交易の拠点になった。フランス植民地時代、ドイツが軍艦をこの港に派遣し、フランスを威嚇したアガディール事件で知られる。現在はヨーロッパ風の海岸保養地として有名。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
改訂新版 世界大百科事典 「アガディール」の意味・わかりやすい解説 アガディールAghādīr モロッコ南西部の大西洋岸にある港湾都市。人口67万8596︵2004︶。スース平野を西流するスース河口の北方に位置する。16世紀前半ポルトガルに占領された後,モロッコ南部とヨーロッパを結ぶ商港として栄えた。19世紀に一時衰えたが,1950年新港が建設された。果実・野菜等の農産物や,鉛・亜鉛・コバルト・モリブデン・マンガン等の鉱産物の積出港であり,漁港でもある。工業として冶金工場がある。1911年7月1日,ドイツの砲艦が入港し,独仏関係が極度に緊張するアガディール事件︵モロッコ事件︶が起こった。60年死者1万人を出した大地震があり,市街はほとんど壊滅状態となった。 執筆者‥藤井 宏志 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
山川 世界史小辞典 改訂新版 「アガディール」の解説 アガディールAgadir モロッコの大西洋に面した港市。16世紀よりポルトガル漁民の拠点として開けたのち,商業の一中心地となる。1911年のモロッコ事件(アガディール事件)の発生地。 出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報