知恵蔵 「コンテンツファンド」の解説 コンテンツファンド 経済産業省が2004年5月に発表した﹁新産業創造戦略﹂によれば、世界のコンテンツ市場は約8241億ドルである。成長率は2006年予測で6.5%。このうち日本の映画やテレビアニメ、ゲーム等のコンテンツ産業の市場規模は01年で約11兆円(うちデジタルコンテンツは1.9兆円)で、10年には約15兆円(同6.3兆円)にまで拡大する見通しである。特に世界のテレビアニメ放送の約6割は日本製で、03年には宮崎駿監督の﹁千と千尋の神隠し﹂が米国アカデミー賞(﹁長編アニメーション賞﹂)を受賞するなど、この分野での日本の競争力は高い。しかし、これらコンテンツの価値を生み出す制作会社の多くは中小企業で、映画配給会社やテレビ局等の下請けとして著作権も手放さざるを得ないケースが多い。コンテンツファンドは、こうした資金力に乏しいコンテンツ制作会社の新たな資金調達手段として注目されている。ファンドの多くは、匿名組合を設立して一般投資家から資金を調達し、コンテンツの制作費等に充当する。 (竹内文則 富士常葉大学教授 / 森岡英樹 金融ジャーナリスト パラゲイト・コンサルタンツシニア・リサーチ・アソシエイツ / 2007年) 出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報
ASCII.jpデジタル用語辞典 「コンテンツファンド」の解説 コンテンツファンド ﹁コンテンツ﹂とは映画、テレビ、ドラマ、アニメ、音楽、コンサート・イベント、書籍などの情報資産のこと。﹁コンテンツファンド﹂とはこれらの製作・運営に対して投資を行ない、興行や2次利用などによって得られた収益に応じて配当を受ける事業基金のこと。例えば、映画製作に関して、日本では製作委員会を組織して企業などから出資を募る形が一般的だったが、出資者が無限責任を負うなどリスクが高く、資金確保が困難だった。コンテンツファンドが定着すれば、製作資金を確保しやすくなり、コンテンツビジネス全体の促進につながると期待されている。 出典 ASCII.jpデジタル用語辞典ASCII.jpデジタル用語辞典について 情報