中国,元代のネストリウス派キリスト教徒の司祭。バール・ソーマ(サウマ)ともいう。大都(現,北京)に生まれた。オングート族出身の弟子マルコスMarcosとともに1275年エルサレム巡礼に出発し,オアシス路経由でマラガに至った。同地の巡礼は果たせなかったが,マルコスがネストリウス派法王マール・デンハの後任として法王となったのにともない,その師父となった。その後2人はイル・ハーン国王アルグンの使節としてローマとパリに行き,ローマ法王とイギリス,フランス両国王に会った。このときの法王との会見が法王によるモンテ・コルビノの東方派遣のきっかけとなった。これは彼の西方への大旅行とともに歴史的に大きな意味をもった。
執筆者:吉田 順一
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…アメリカのモルガン商会の総裁であったワッソンR.G.Wassonは,趣味から取り組んだキノコにまつわる民俗学的研究を発展させて,キノコ民俗学ethnomycologyの分野を開拓した。ワッソンの研究はメキシコの山岳地帯に住む原住民に伝わる幻覚性キノコに伴う風習について,またインドのバラモン教の聖典《リグ・ベーダ》にある神にささげる聖なる供物ソーマについて考証をすすめ,これがベニテングタケであるという独創的な説を発表した。 ベニテングタケは毒キノコであるが,ヨーロッパではこれを幸福をもたらすキノコとして壁掛け,置物,服飾のアクセサリーなどの図案,題材に用いる。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」