デジタル大辞泉 「チャンネルプラン」の意味・読み・例文・類語 チャンネル‐プラン(channel plan) 放送や通信において、電波の混信を防いで能率的に利用するため、事業者や基地局ごとに周波数や出力などを割り当てること。また、そのように割り当てられた事業者ごとの周波数などの一覧表。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
日本大百科全書(ニッポニカ) 「チャンネルプラン」の意味・わかりやすい解説 チャンネルプランちゃんねるぷらんchannel plan 放送や一般の無線通信では、情報を特定の周波数幅をもった電波にのせて伝送が行われる。一つの電波をチャンネルという。チャンネルプラン︵またはチャネルプラン︶とは、チャンネルの周波数や出力を割り当てる計画をいう。チャンネルの配列が無秩序であると、チャンネル間に電波の干渉や混信が生じたり、電波の配列にすきまが生じたりして利用効率が低下するなどの問題がおきる。電波のチャンネルをすきまなく整然と配列して、混信障害などの発生を抑え、かつ電波の利用効率を高めるのがチャンネルプランの目的である。以下に、チャンネルプランの身近な例として、テレビ放送のチャンネルプランについて述べる。 ﹇吉川昭吉郎﹈ 地上デジタル放送 地上デジタル放送は、UHF︵ultra high frequency‥極超短波。周波数300メガヘルツ~3ギガヘルツ︶の電波を使い、チャンネル番号13~52︵中心周波数473~707メガヘルツ︶までの40のチャンネルが設定される。このチャンネル番号を物理チャンネルという。テレビのリモコンはこの物理チャンネル番号とは別の、リモコンボタン番号1~12とリモコンチャンネル番号を使う。たとえば、東京スカイツリーからの電波を受信する地域で、﹁NHK総合テレビ﹂は、物理チャンネル番号は27、リモコンボタンは地上デジタルの1、リモコンチャンネル番号は011である。地上デジタル放送で一つの物理チャンネルに割り当てられる帯域幅は6メガヘルツで、チャンネル番号13~52までの40チャンネルが、6メガヘルツ間隔ですきまなく配列されている。 ﹇吉川昭吉郎﹈ BSデジタル放送 BSデジタル放送は、SHF︵super high frequency‥センチメートル波。周波数3~30ギガヘルツ︶の電波を使い、チャンネル番号BS-1~BS-23︵中心周波数11.72748~12.14944ギガヘルツ︶まで、偶数番号を除く12の物理チャンネルが設定される。テレビのリモコンはこの物理チャンネル番号とは別の、リモコンボタン番号1~12とリモコンチャンネル番号を使う。たとえば、﹁NHK BSプレミアム﹂は、物理チャンネル番号はBS-15、リモコンボタンはBSの3、リモコンチャンネル番号は103である。 BSデジタル放送で一つの物理チャンネルに割り当てられる帯域幅は27メガヘルツで、チャンネル番号BS-1~BS-23まで︵偶数番号を除く︶の12チャンネルが配列されるが、地上デジタル放送の場合と違い、チャンネル間の周波数には若干のすきまがある。 ﹇吉川昭吉郎﹈ 110度CSデジタル放送 110度CSデジタル放送も、SHFの電波を使い、チャンネル番号ND-2~ND-24︵中心周波数12.291~12.731ギガヘルツ︶まで、奇数番号を除く12の物理チャンネルが設定される。テレビのリモコンは、この物理チャンネル番号とは別の、リモコンボタン番号1~12とリモコンチャンネル番号を使う。たとえば、﹁ファミリー劇場HD﹂は、物理チャンネル番号はND-14、リモコンボタンはCS2で、リモコンチャンネル番号は293である。 110度CSデジタル放送で、一つの物理チャンネルに割り当てられる帯域幅は34.5メガヘルツで、チャンネル番号ND-2~ND-24まで︵奇数番号を除く︶の12チャンネルが配列されるが、チャンネル間の周波数には若干のすきまがある。 これらのほか、CATV︵ケーブルテレビ︶にもチャンネルプランが決められている。なお、すでに停止されたアナログテレビ放送でもチャンネルプランが決められていた。 ﹇吉川昭吉郎﹈ [参照項目] | テレビ放送 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例