…租税の課税標準(課税物件を金額または数量で表した数値)および納付すべき税額を算定するには,課税の対象となる事実を認識することに始まって,租税法律に従って複雑な計算を要することが少なくない。このように,租税法律に定められた事実の存在によって抽象的に成立している納税義務について,税額を具体的に認識するための手続を租税確定手続と呼んでいる。もちろん,租税の中でも,課税標準や税額を容易に認識することができるものに関しては,納税義務の成立と同時に,なんら特別の手続を要することなく納付すべき税額が確定するとされる。…
…ギリシア・ローマでは,円柱の形状と各部の比例が研究され,オーダーが生み出された。ギリシア建築のオーダーには,柱頭が皿形をしたドリス式,渦巻形装飾(ボリュート)をもつイオニア式,アカンサス葉装飾をもつコリント式の3種があり,ローマではさらに,柱身に縦溝(フルーティング)をもたないが他はドリス式に類似したトスカナ式,そしてイオニア式とコリント式の柱頭を合体させた形状のコンポジット式が加えられた。これらの柱はいずれも上部にいくに従って柱身が細くなる(エンタシス)が,ギリシア以前のクレタやミュケナイの建築にみられる柱は上が太くなる円柱である。…
… これら抽象的・象徴的比例観に対し,古代ギリシア人は比例を形態美の源泉とみなし,生物的形態,とりわけ人体が,もっともよく宇宙的調和を体現した比例をもつものとして,それを建築にあてはめた。円柱はそのまま人体になぞらえられ,たとえばドリス式円柱は男性の人体であり,その高さは直径の6倍とするのが望ましく,イオニア式は女性で,直径の8倍の高さがよいとされた。そして円柱直径の1/2を1モデュールと呼び,各部寸法をすべてこれの倍数値で表す方式が,いわゆる〈オーダー〉の体系の根幹となっていた。…
※「ドリス式」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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