ヤマアラシ(読み)やまあらし(英語表記)porcupine

翻訳|porcupine

改訂新版 世界大百科事典 「ヤマアラシ」の意味・わかりやすい解説

ヤマアラシ (山嵐)
porcupine


3114103093cm2.545cm0.930kg

 HystricidaeOld World porcupine︿Hystrix cristata112114寿1215

 ErethizontidaeNew World porcupineErethizon dorsatum205217112寿10


︿︿湿︿


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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヤマアラシ」の意味・わかりやすい解説

ヤマアラシ
やまあらし / 豪猪
porcupine


()()

 Hystricidae23TrichysAtherurusHystrix311T. fasciculata11354817.5231.752.25寿1018H. indica9017303511212114

 Erethizontidae()ErethizonCoendouEchinoproctaChaetomys41030867.5457306033480.95C. subspinosus11434525284


民俗

シベリアに住むアルタイ系諸民族の神話では、ヤマアラシは文化英雄の地位を占めている。また、モンゴル系のブリヤート人の伝えでは、隠された日と月を解放する役を演じる。火の起源神話も、主役は人格化したヤマアラシである。トルコ系のタタール人では、ヤマアラシはずる賢い動物として物語で活躍するほか、火を発明し、農業を始めた文化英雄である。これは古代イラン人の信仰の影響ともいわれるが、ヤマアラシが創世神話の主人公になるのは、北東シベリアの旧アジア諸民族から、北アメリカ北西岸の先住民に分布する。アフリカでも、ケニアのキクユ人の火の起源神話にヤマアラシが登場する。男が畑を荒らすヤマアラシに槍(やり)を投げ付け、ヤマアラシは槍を刺したまま逃げ去る。男が穴の中まで追うと、そこでは火を用いて食物を調理している。男は火を土産(みやげ)に村に戻り、首長になる。日本の海幸・山幸の「なくした釣り針」の類話である。

[小島瓔


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百科事典マイペディア 「ヤマアラシ」の意味・わかりやすい解説

ヤマアラシ

 
()()90cm27kg()1131723cm50cm  

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヤマアラシ」の意味・わかりやすい解説

ヤマアラシ
Hystricidae; porcupine

 
5151890cm 10cm H.africaeaustralis 30kg  

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世界大百科事典(旧版)内のヤマアラシの言及

【齧歯類】より


()()()

※「ヤマアラシ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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