ヤマノイモ(英語表記)yam
Dioscorea

改訂新版 世界大百科事典 「ヤマノイモ」の意味・わかりやすい解説

ヤマノイモ
yam
Dioscorea


1

 Dioscoreadioscorinedioscin

 35310

1D.japonica Thunb. 510cm12cm66退31.5m3kg︿︿︿

2D.opposita Thunb.D.batatas Decne.Chinese yamcinnamon yam 134

3D.alata L.greater yamwater yam 30kg461016西西10

4D.esculetaLour.Burkilllesser yamChinese yampotato yam 10cm201020cm35cm1調2西西西

5D.cayenensis Lam.yellow yamyellow guinea yam 西D.rotundata Poirwhite yamwhite guinea yam20kg西西

6D.bulbifera L.aerial yam 10cm

73D.trifida L.cush-cush yam5D.pentaphylla L.60

D.tokoro Makino寿D.tenuipes Fr.et Sav.西D.gracillima Miq.D.nipponica MakinoD.quinqueloba Thunb.D.septemloba Thunb.3592西

7080%

 D.cirrhosa Lour.D.mexicana


︿使︿西


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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヤマノイモ」の意味・わかりやすい解説

ヤマノイモ
やまのいも / 山芋
[学] Dioscorea japonica Thunb.

ヤマノイモ科(APG分類:ヤマノイモ科)の多年生つる草。茎は細長く、数メートルに伸びて分枝し、他物に絡みつく。葉は対生。茎葉の形状は畑に栽培されるナガイモと酷似するが、葉身と葉柄の接点にナガイモは赤斑(せきはん)があるが、ヤマノイモには赤斑はないので区別することができる。雌雄異株。7~8月、葉腋(ようえき)から花序を出す。雄花穂は2、3本ずつ直立して長さ約5センチメートル、白い小花を多数開く。雌花穂は長さ約10センチメートルで垂れ下がる。果実は直径1センチメートルほどの3枚の翼をもった蒴果(さくか)で、3室があり、各室に2個の種子がある。晩秋に果壁が裂けると円形の薄い羽をもった扁平(へんぺい)な種子が飛散する。また夏秋には茎の上方の葉腋に、径約1センチメートルの球・長球形のむかごがつき、地面に落ちて、繁殖子となる。地下部には、いも、すなわち担根体ができる。いもは長さ1メートル余にもなり、地際(じぎわ)は細く、深い所ほど太くよじれており、ナガイモより細い。いもの肉質は白く粘りが強い。このいもの頂部から春に萌芽(ほうが)し、いもは夏までに消失して秋までに新しいいもができる。

 古くは、いもといえば本種のことであったが、農業開始のころから日本に入って栽培化されたいもを里芋と称したのに対し、本種はヤマノイモ(山の芋)、または単にヤマイモ(山芋)とよばれるようになった。また、自然に生えるいもの意味でジネンジョ(自然薯)ともよばれる。秋冬の山菜として好まれている。

[星川清親 2018年10月19日]

利用


調()702.80.7261100540B1B2C

 

 ()()

 20181019

文化


Dioscorea batatas Decne.()()901()()()931938()()733()927()()()使()12

 20181019

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食の医学館 「ヤマノイモ」の解説

ヤマノイモ

 


 3()
 
 
 33
 ()
︿尿

 ()()
 ()
 
 ()
 便()
 

調


 
 
 調4050

   

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百科事典マイペディア 「ヤマノイモ」の意味・わかりやすい解説

ヤマノイモ

 

 

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヤマノイモ」の意味・わかりやすい解説

ヤマノイモ(山の芋)
ヤマノイモ
Dioscorea japonica; Japanese yam

 
 ()  ()  ( ) 66退3 ()  

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栄養・生化学辞典 「ヤマノイモ」の解説

ヤマノイモ

 [Dioscorea japonica],[D. batatas].ヤマイモともいうユリ目ヤマノイモ科ヤマノイモ属の多年生つる草.ジネンジョ(Japanese yam)もこの一種.地下にできるイモを収穫して食用にする.

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世界大百科事典(旧版)内のヤマノイモの言及

【いも(芋∥薯∥藷)】より

…そして農耕開始以前には,野生いも類は人類にとって重要な食料源であった。人類が食用として利用している植物のうち,地下貯蔵器官を利用しているのは1000種以上にのぼるが,その大部分は日本でのクズ,ワラビ,ヤマノイモのように野生種を採集利用しているもので,また,それらの多くは食用とするためにはつき砕き水洗してデンプンを集めたり,水さらしをして毒抜きをしなければならない。作物として栽培されているものでも,キャッサバの苦味品種群のように青酸配糖体を含有していて有毒で,食用に供するためには毒抜きを必要とするものがある。…

【ナガイモ(長芋∥薯蕷)】より

…いもを食用とするために栽培されるヤマノイモ科の多年草。ヤマイモ,ヤマノイモとも呼ばれるが,本州以南の山野に自生し,ジネンジョとも呼ばれるヤマノイモD.japonica Thunb.とは別種とされる。…

【半夏生】より

…〈ハンゲの後に農なし〉などともいう。作業に一段落つけてから数日間の農休みをとり,餅をついたり,だんご,すし,麦こがし,まんじゅうなどを作って食べる所が多いが,ヤマノイモやサバ(鯖)を食べる所もある。休養と栄養をとって体力の充実をはかろうとしたものであろう。…

【薬用植物】より

…また類似した形態を有するヤブカラシ(ブドウ科)は,このアマチャヅルと誤認されやすいため偽物が出回っているという。並木としても美しいイチョウは血管強化薬の原料として,葉が日本からドイツへ輸出されているし,ヤマノイモ類が性ホルモン製剤の原料としてインドネシアから日本に輸入されている。これらはそれぞれ既知の薬効成分や新しい生理作用を有する成分,あるいは薬物への化学転換の容易な物質の発見の結果,ふつうの植物が薬用植物として認識され利用されるようになったものである。…

【有毒植物】より

…イラクサは折れて皮膚内に残った刺毛からアセチルコリンやヒスタミンが放出されるため,はれやかゆみをひきおこす。ヤマノイモ,サトイモ,カラスビシャク,マムシグサなどの根茎にはシュウ酸カルシウムの鋭くとがった針状結晶が存在し,皮膚を刺激し炎症をおこす。コンニャク,キーウィフルーツでも同じ現象がみられるが,原因をシュウ酸カルシウムだけとする説には疑問がある。…

※「ヤマノイモ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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