精選版 日本国語大辞典 「丸木弓」の意味・読み・例文・類語 まるき‐ゆみ【丸木弓】 (一)〘 名詞 〙 丸木の表皮を削って作った弓。木によって、梓弓(あずさゆみ)・檀弓(まゆみ)・槻弓(つきゆみ)・櫨弓(はじゆみ)・柘弓(つみゆみ)などの名がある。丸木の弓。︹四季草︵1778︶︺ 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
日本大百科全書(ニッポニカ) 「丸木弓」の意味・わかりやすい解説 丸木弓まるきゆみ 1本の木で製作した弓。独木弓とも書き、合せ弓に対する語。日本では縄文時代初頭の石鏃(せきぞく)出現から弓があったとみられるが、出土例は前期︵鳥浜貝塚、加茂遺跡︶に短弓、晩期︵是川(これかわ)遺跡、橿原公苑(かしはらこうえん)遺跡︶に漆塗りの長弓がある。弥生(やよい)時代︵唐古(からこ)遺跡、登呂(とろ)遺跡︶、古墳時代︵七廻鏡塚(ななめぐりかがみづか)古墳、土保山(どぼやま)古墳、産土山(うぶすなやま)古墳︶の出土例では、長短2種みられる。奈良時代には正倉院の弓は樋(ひ)のある丸木弓だが、水牛の角を貼(は)り合わせた合せ弓の彎弓(わんきゅう)が知られる。 ﹇十菱駿武﹈ ﹃木内武男編﹃日本の美術25 木竹工芸﹄︵1968・至文堂︶﹄ 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例