世界大百科事典(旧版)内の亜麻布織工の言及
【アマ(亜麻)】より
…11世紀にいたるまで織物生産は,一般に家内で営まれるか領主館や修道院の隷属民の労働によっていたが,11世紀以降になると織工の組合が生まれ,営利生産が行われるようになる。しかしそれと同時に羊毛生産と亜麻生産が競合し,羊毛生産者が都市内で高い地位を占めていったのに対し,亜麻布織工は多くの地域で賤民︵せんみん︶として組合結成の自由すら認められない場合が多かった。本来農村を主たる舞台としていた亜麻布織業が都市内に進出していった場合でも,繊維をたたく騒音などのために市壁の近くに定住させられ,亜麻布織工の子弟は他の手工業の徒弟となることも禁じられる場合が多かった。…
【賤民】より
※「亜麻布織工」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」