日本歴史地名大系 「出石町」の解説
出石町
いずしちよう
面積:八九・一三平方キロ
出石郡の西半を占め、東は但たん東とう町、南は朝あさ来ご郡和わだ田や山ま町・養や父ぶ郡養父町、西は同郡八よう鹿か町・城きの崎さき郡日ひだ高か町、北西から北は豊岡市、北東は京都府熊くま野の郡久くみ美は浜ま町に接する。北方を除く三方を山々に囲まれ北東に法ほう沢たく山︵六四三・六メートル︶、南東に東ひが床しと尾このお山︵八三九・一メートル︶・西床尾山、西に須す留る岐ぎ山︵四四九・六メートル︶などがそびえる。但東町域から西流してきた出石川は城しろ山の南西麓で流れを北に替え、左岸に奥おく山やま川・菅すげ川・三みつ木ぎ川、右岸に谷たに山やま川・入いる佐さ川・袴はか狭ざ川などを合せ、出石盆地を形成しながら豊岡市域に抜ける。同川に沿って国道四二六号︵町域では同四八二号と一部が重複︶が走り、町の北東部は法沢山系を水源とする六ろつ方ぽう川︵小野川︶の流域である。
縄文時代の遺跡は宮みや内うち遺跡から異形局部磨製石器、後期の土器が採集されている。弥生時代では同遺跡で掘立柱建物跡や溝などが発掘され、大量の土器・木器類が出土しているが、竪穴住居跡の発見はない。同後期の遺跡に宮内の上かみ坂さか遺跡がある。弥生時代から古墳時代への墳墓は入いる佐さや山ま・田ただ多ちひ地き引た谷に・カヤガ谷たにの各墳墓群が発掘されている。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報