デジタル大辞泉 「太保」の意味・読み・例文・類語 たい‐ほう【太▽保/大▽保】 1古代中国の官名で、三公の一。天子の徳を保ち安んずる官。たいほ。 2 右大臣の唐名。たいほ。 たい‐ほ【太保】 ⇒たいほう(太保) 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「太保」の意味・読み・例文・類語 たい‐ほう【太保・大保】 (一)〘 名詞 〙 (二)① 古代中国の官名で三公の一つ。天子の徳を保ち安んずる官。︹書経‐周官︺ (三)② 右大臣(うだいじん)の唐名。︹撮壌集︵1454︶︺ (四)③ 藤原仲麻呂執政下の天平宝字二年︵七五八︶、官名を唐風にした時、右大臣を改称したもの。同八年仲麻呂の死とともに旧に復した。 (一)[初出の実例]﹁改二易官号一︿略﹀右大臣曰二大保一﹂(出典‥続日本紀‐天平宝字二年︵758︶八月甲子) たい‐ほ【太保】 〘 名詞 〙 ⇒たいほう(太保) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
世界大百科事典(旧版)内の太保の言及 【藤原仲麻呂】より …同年紫微内相︵ないしよう︶となって軍事権も手中にした仲麻呂は,諸兄の長子橘奈良麻呂や,大伴,佐伯,多治比ら反仲麻呂勢力の反乱を未然に鎮圧し(橘奈良麻呂の変),独裁政権を確立した。ついで758年大炊王が即位し淳仁天皇となると太保(右大臣)となり,恵美押勝の姓名,功封3000戸,功田100町を賜り,鋳銭,出挙︵すいこ︶の自由な権限を手中にし,また,恵美家印を太政官印にかえて用いることも許され,760年にはついに太師(太政大臣)となった。 しかし同年光明皇太后が没すると,しだいに政権にかげりがあらわれはじめた。… ※「太保」について言及している用語解説の一部を掲載しています。 出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」