実験動物(読み)ジッケンドウブツ(英語表記)laboratory animal

デジタル大辞泉 「実験動物」の意味・読み・例文・類語

じっけん‐どうぶつ【実験動物】

医学その他の研究に用いるために飼育し、繁殖させている動物。猿・犬・ウサギ・モルモットなど。→実験生物

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「実験動物」の意味・読み・例文・類語

じっけん‐どうぶつ【実験動物】

  1. 〘 名詞 〙 医学などの研究・実験に用いるために飼育している動物。モルモット、犬、ウサギなど。〔癌(1955)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「実験動物」の意味・わかりやすい解説

実験動物 (じっけんどうぶつ)
laboratory animal




 ︿使使使

 

 

 inbred lineclosed colonycross bred20

 湿調SPFgnotobiote使

 尿

 使

1mouse 2040g3560451613寿23

2rat 200400g300800g601614寿23

3guinea pig 16使60752440708501000g寿57

4golden hamster 193021351614168.7130g140g

5rabbit Japanese white4.5kg6311138

6ferret 1000g800g

7 miniature pig

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「実験動物」の意味・わかりやすい解説

実験動物
じっけんどうぶつ

生物学、医学、薬学、獣医学、畜産学、心理学などの研究上有用であるとして、目的に沿うように育成、繁殖、生産され、その反応について均一の質をもつことが確かめられている動物をいう。野生動物や家畜も実験に用いられるので、これらをあわせて実験用動物とよぶことがあるが、実験動物は遺伝的規制がなされ、育成の環境も明確にされる点で、野生動物および家畜と区別されることが多い。しかしこの区別は、野生動物の実験動物化が努力されているので、かならずしも明確ではない。医学領域では、ヒトへの外挿(実験結果を当てはめてみること)を考察できる実験動物を動物モデルとして選択することが多く、必然的に哺乳(ほにゅう)類がよく用いられる。これらにはラット、マウス、モルモット、ハムスター、ウサギ、イヌ、ブタなどがある。そのほか、実験動物化の進んでいる哺乳類にはサル類(ニホンザル、アカゲザル、カニクイザル、マーモセット)、ヤギ、ネコなどがある。哺乳類以外の実験動物もさまざまな学問領域で動物実験に用いられ、これらにはニワトリ、ウズラ、ハト、カエル、魚類、カイコ、ハエ、カ、ゴキブリ、繊毛虫類が含まれる。

 実験動物の基準をつくり、また実験動物として適した動物の開発、改良を目的として、その動物の遺伝、育成、疾病、生理、飼育、繁殖、栄養、管理、飼育施設などを研究する学問を実験動物学(または実験動物科学)という。実験動物は特殊な目的の場合を除けば健康であることが要求される。このために現在は多種の動物が無菌germfree化されている。哺乳類では帝王切開で無菌的に取り出した子を無菌室で人工哺育する。しかし、無菌動物に特定の微生物を投与、定着させた動物であるノトバイオートgnotobioteも用いられ、たとえば大腸菌のような常在菌の影響を調べたりする。実験に供する動物に感染がないのは望ましいが、通常の施設と管理ではむずかしい。そこで、(SPF動物specific pathogen free animal)すなわち、とくに指定された微生物や寄生虫のない動物、そして指定以外の病原体についてはかならずしもないとはいえない動物を維持する方式がとられる場合も多い。SPF動物は、無菌動物をSPF動物舎に移し、自然に普通の菌と接触させたもので、これが正常の実験動物と考えられ、従来の方式で飼育された実験動物はなんらかの異常をもった動物として扱われるようになる可能性もある。

[川島誠一郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「実験動物」の意味・わかりやすい解説

実験動物
じっけんどうぶつ
laboratory animal

 
使  

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「実験動物」の意味・わかりやすい解説

実験動物【じっけんどうぶつ】

医学や生物学などの研究のための動物実験や生物検定に用いることを目的として育成・繁殖・生産された動物。マウスラットモルモットなどが代表的。実験の精度をあげ,結果の再現性を高めるためには,環境条件の統御と実験動物の遺伝的統御が必要となる。体内にまったく他生物のいない無菌動物,特定の微生物がいないSPF動物,体内に既知生物しかいないノトバイオートなどが開発され,微生物統御実験動物として利用されている。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

栄養・生化学辞典 「実験動物」の解説

実験動物

 実験に使用される動物の総称.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の実験動物の言及

【SPF動物】より


specific pathogenfree animal

【家畜】より


使farm animal()pet animallaboratory animal

※「実験動物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」