平衡(読み)ヘイコウ(英語表記)equilibrium

翻訳|equilibrium

デジタル大辞泉 「平衡」の意味・読み・例文・類語

へい‐こう〔‐カウ〕【平衡】

 
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[]調沿  

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精選版 日本国語大辞典 「平衡」の意味・読み・例文・類語

へい‐こう‥カウ【平衡】

 

(一)  
(二) 
(一)[](1842)
(二)(1906︿)
(三)[]
(三) 
(四) 
(五) 
 

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改訂新版 世界大百科事典 「平衡」の意味・わかりやすい解説

平衡 (へいこう)
equilibrium


︿00x1txnt

tfi

 fix1x2xn0

   i12n         2 

x1xn

 xi1i02

 QQ0Jee0

 1xii0i0J0

2調2xi0i12nx1x02

調3λ1λ2λn3

 iλiyiyiexpλit

  i12n 3 

x0

1Reλi0Re 

2Reλi0 Reλi

3Reλi0Reλi0

4Reλi0 

 


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日本大百科全書(ニッポニカ) 「平衡」の意味・わかりやすい解説

平衡
へいこう
equilibrium




 


熱平衡




 ABABACBC

 

 


力学的平衡

机の上に置かれて静止している物体は、これに働く重力をもって机を押しており、一方、机は抗力をもってこの物体を押している。これらの重力と抗力とはいずれも鉛直線上にあって、前者は下方を、後者は上方を向き、かつ両者の大きさは等しい。この事実は、より一般的には、作用反作用の法則とよばれている。この例で、物体が静止しているのは、物体の状態(例では空間座標)が時間とともに変わらないことであり、すなわち物体は力学的平衡にある。

[沢田正三]

化学平衡

化学的変化の平衡を化学平衡、液相と固相間の変化のような相変化の平衡を相平衡という。化学反応で、可逆反応においておこりうる反応の一方向の速度と、逆方向の反応の速度とがちょうど等しくなって、見かけ上反応がとまったようになることがある。このとき化学平衡の状態になったという。平衡時の成分濃度の比は質量作用の法則に従い、その比は一定の値をとり、平衡定数という。相平衡では、相の境を通しての一方の相から他の相への移行の速度と、その逆方向への移行の速度がつり合ったときに達せられる。

[戸田源治郎・中原勝儼]

『熊井俊彦著『熱力学と化学平衡』(1976・培風館)』『H・キャレン著、山本常信・小田恒孝訳『熱力学――平衡状態と不可逆過程の熱物理学入門』上下(1978・吉岡書店)』『渡辺啓著『化学平衡の考え方――化学反応はどこまで進むか』(1998・裳華房)』『神崎凱・千熊正彦・黒澤隆夫著『化学平衡と分析化学』第2版(2003・広川書店)』

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岩石学辞典 「平衡」の解説

平衡

平衡とは作用している力がすべて互いに均衡をとる結果,系はいつまでも温度,圧力,化学組成などが同じ状態を連続的に保つ時の系の状態.本来は天秤などで秤量物体と錘との重さが釣り合い,棹が水平になることを意味する.これを拡張して一般にいくつかの物体からなる系が,物体間の相互作用および外力の作用のもとに静止する場合に,系は力学的平衡状態にあるという.この状態では系はいつまでも動かない状態を保っている.この考えを拡張して熱力学では熱や物質の交換,物体内の化学反応を含めて熱平衡の概念となった.熱平衡の概念は狭義には物体間の熱の移動が止まることをいうが,一般には熱力学的関数を極小または極大にする状態である.広義の熱平衡には化学平衡や放射平衡も含まれる.変化があってもその様子が時間的に変わらない場合は定常状態で,平衡状態と定常状態とは区別されるべきであるが,歴史的に両者が混同されている場合もある[長倉ほか : 1998].岩石学で特に変成岩岩石学では平衡の概念は最も基礎的な概念の一つと信じられている.変成相の概念は完全な平衡状態を仮定したもので,関係する系の各化学成分の化学ポテンシャルの値が一定としている.また相図(平衡状態図)は平衡状態を前提にして作成されたものである.しかし実際の岩石では広い範囲にわたって平衡状態で形成されたものはないので,始めから平衡状態を仮定すると間違いを生じる[鈴木 : 1994].

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百科事典マイペディア 「平衡」の意味・わかりやすい解説

平衡【へいこう】

釣合とも。物体が外力の作用のもとに静止している(力学的平衡),熱伝達可能な物体の間で熱の移動が起こらない(熱平衡),導体内に電気の移動がない(電気的平衡),化学反応を起こしうる物質間で反応が進行しない(化学平衡),互いに拡散混合する物質間で各物質の濃度が一定に保たれる(濃度平衡)などの場合,一般に系は平衡状態にあるという。系の状態を平衡状態からわずかずらしたとき,系が平衡状態に戻ろうとすればその平衡は安定,そのままとどまれば中立,平衡状態と逆の方向へ進めば不安定な平衡であるという。また小さい変動に対して安定だが,変動がある大きさを越えると不安定になる場合は,準安定な平衡という。
→関連項目温度活性化エネルギー三重点相律

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化学辞典 第2版 「平衡」の解説

平衡
ヘイコウ
equilibrium

物体またはいくつかの物体からなる系が,外力あるいは物体間の相互作用のもとに静止している場合,それらは力学的に平衡あるいは釣合いの状態にあるという.平衡状態は安定,中立,不安定の三つに区別される.その区別は,物体を平衡点から微小変化させたときの系の力学的ポテンシャルエネルギーの変化によって示される.図におけるA点,B点,C点はそれぞれ安定,中立,不安定の状態に対応する.熱力学的系は十分長い時間放置すると,巨視的量に変化がなくなって平衡状態に達する.この状態を熱力学的平衡状態,あるいは単に熱平衡状態という.この概念はさらに拡張されて,電磁場を含む系では場の放射吸収についての放射平衡,化学作用する系での化学平衡をも含んでいる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「平衡」の意味・わかりやすい解説

平衡
へいこう
equilibrium

広い意味では熱平衡のこと。単に熱力学的平衡ばかりでなく,外力と内力との釣合いとか,ポテンシャルエネルギーの極小点,化学反応における平衡などを含む。系が平衡に達しているとき,系は平衡状態にあるという。 (→化学平衡 )

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普及版 字通 「平衡」の読み・字形・画数・意味

【平衡】へいこう

バランス。

字通「平」の項目を見る

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